8月31日 へんな合理法3つ
行人読了。50年前面白く読んだ記憶があるのだが、これは、最後の数十ページをのぞいて
なんだかずっと違和感を感じながら読んだ。
島田雅彦は周到な分析をしているようだが。
引き続き、道草を読み始めた。
最近、外出する際は、豊平文庫というiPhoneアプリで、菊判全集のつづきを読むようにしている。
青空文庫系アプリで、もちろん漱石の主要作品は揃っている。
さすがに菊判は持ち歩けない。
寝床では菊判、外出時は電子書籍。なかなか合理的だ。
新書の棚で、手前の列を背表紙を上にして並べてみた。
これの利点は、前後2列の表紙を同時に見られることにある。
ほこりが積もるとの、見栄えが悪いのが難点だが、合理的ではある。
その右の本棚も、この一年ほど、手前の本はすべて横積みだ。
これの利点は、最上部の数冊を引き出せば、奥の背表紙(の上部)がすべて見えること。
いまや書斎――といっても食堂とサロンの兼用なのだが――の書庫はほとんど書庫として機能していない。
つまり、それぞれの棚に書物が二重に置かれているので、あらゆるものが目に入るとは限らないのである。
以前、すこし奥行きの深い本棚をつくったのに、二列に詰めこんだら、うしろ側の本が見えなくなり、すぐに
取り出せなくて往生した。
保昌正夫私の蔵書整理法(1989年)
著名な学者とひきくらべておこがましい限りだが、
ニ列に並べる際の、ある種の解決法だと思っている。
8月30日
ふたつのM銀行へ用事があったので、国分寺へ。
本降りの雨のなか、イム書房+七七舎で
ジョージ・スタイナー 喜志哲雄・蜂谷昭雄訳『悲劇の死』(筑摩叢書)100円
ジョージ・D・ペインター 岩崎力訳『マルセル・プルースト 伝記』下巻(筑摩書房、1972年) 100円 函なし を買う。
プルーストの伝記は上巻のみでAmazonで990円ほどだが、よく考えたら上下揃いがここ七七舎でやすく並んでるかもしれない。
まあ、次回確認しよう。
8月29日
先日一巻だけ入手したが、揃いで欲しくなり
寺門静軒 朝倉治彦・安藤菊二校注『江戸繁昌記』全3巻(東洋文庫) 1222円@メルカリ 注文
第1巻は某フリマに出した。
歳を経るとともに、小説への関心が薄れていたが、今回漱石を再読してみて、若き日に読んだ書の再読が案外実り多いことに
気づいた。
海外文学にしぼり、気ままに、ピックアップしてみよう。
1)途中で挫折した小説へ再挑戦 2)半世紀ぶりの再読
本来はこれに3)未読小説 が加わるべきだが、とうに新しい挑戦の意欲は失せた。
また、下表では中国文学を載せてない。これには全く異なる関心を持ち続けてるが、近現代小説よりも古代文学への関心なので、ここでは割愛。
途中で挫折した小説へ再挑戦 | 半世紀ぶりの再読 | |
イギリス | シェイクスピア諸戯曲 | |
フランス | 失われた時を求めて | |
ドイツ | 晩夏、ウイルヘムマイスター | ドイツロマン派広範、ホフマンスタール(アンドレアス他) |
アメリカ | 白鯨 | ポオ諸篇 |
ロシア | アンナ・カレーニナ |
ドストエフスキー カラマゾフの兄弟、悪霊、罪と罰 戦争と平和 |
南欧東欧北欧ラテンアメリカ | 百年の孤独 神曲 | ドン・キホーテ |
8月28日
(シリーズ現代の天文学)2『宇宙論1[第2版補訂版] 宇宙のはじまり』 (日本評論社、2021年)2165円@Amazon 注文
Andrew Pontzen The Universe in a Box: A New Cosmic History を買うつもりだったが
ペーパーバック版の国内在庫が僅少で、今割高なので
迷っていた。
昨夜、このシリーズの下巻(宇宙論2)を持ってて未読なのに気づき、
こちらを先に揃えることにした。(第2版補訂版 は最新の研究成果を反映させたバージョン)
漱石の行人はいまひとつ面白く読めず、
再読計画も遅延している。
高校生の時分は面白く読み通せたのだが・・・・
今回、漱石を再読してみて、いかに50年前のわが読書がたわいないものだったか
よくわかった。
今後の
再読・再挑戦本をまとめてみよう。
8月26日
朝夕はいささか涼しい風がふくようになった。秋の気配。
昨日に引き続き国分寺 イム書房+七七舎へ。
●佐藤春夫『上田秋成』(桃源社、昭和39年) 100円 春夫の批評(作品論)と現代語訳。
●ジョージ・スタイナー 桂田重利訳『青髭の城にて 文化の再定義への覚書』(みすず書房、1988年) 100円 傍線あり
●寺門静軒 朝倉治彦・安藤菊二校注『江戸繁昌記 1』(東洋文庫) 100円 東洋文庫版は全3巻。岩波の新日本文学大系や講談社文庫でも読めるようだ。
この東洋文庫版は、校注がとても詳しい。
●田川基二『原色日本羊歯植物図鑑』(保育社、昭和47年) 100円
いまから55年前の夏休み、ちょうど8月の中旬ごろ、船に乗って鹿児島県立図書館へ赴き、夏休みに採集した羊歯植物の名前を調べたことを思い出した。
なぜシダ植物を採集したかというと、郷里には気の利いた草花が少なかったから。羊歯植物だけはふんだんに生えていて、なかには人の背丈ほどもある樹木もどきの
おおきな羊歯もあった。(たぶん本州にはあまりない、亜熱帯の羊歯だったのではなかろうか)
※後記 自生北限のヘコシダだったか。
8月25日
爆買い。
『シェイクスピア全集』全8巻(筑摩書房、1967年)800円 イム書房+七七舎
後年出る軽装版の同全集と、訳者陣が異なるような気もするが、わたしは往年の英文学者の翻訳も好きなので
これはこれですばらしい。いい本買えた。
島田雅彦『漱石を書く』(岩波新書、1993年)110円
『正法眼蔵随聞記』岩波クラシックス版 110円
大藪春彦『唇に微笑 心に拳銃』前・後編(角川文庫、昭和53年) 55円×2
森沢洋介『英語上達完全マップ』(ペレ出版、2020年) 110円 以上よみた屋
初版が2005年なので、ネットやAIを用いた昨今の学習法の話題は全くなし。
上野千鶴子『<おんな>の思想』(集英社、2013年) 100円 内外のフェミニズムの名著を読む
江藤淳『漱石論集』(新潮社、平成4年) 100円 以上 イム書房+七七舎
8月24日
『遊 第2期終刊号の1013号(恋+存在学)』(工作舎)は、金沢オヨヨ書林から
お詫びのメールが来、在庫なしとのことであった。
遊第二期完揃いプロジェクトは幻に終わった。
まあ日本の古本屋で、4000円+送料 で買えなくもないが、
そこまで高価で買うつもりはない。
『石川桂郎・八木義徳 一筆箋』(町田市民文学館ことばらんど)680円@メルカリ 注文
『それから』 読了。
漱石の小説家としての力量にあらためて驚かされる。
この二十年ほど、夏目漱石論 という標題の本はほとんど買ってない。
江藤淳の決定版夏目漱石論こそ持ってはいるが、漱石とその時代(新潮選書)全5巻あたりは何度も買うチャンスがあったのに
買いそびれたままだった。
(小宮豊隆の漱石の藝術は近年買い求めた)
今後は、漱石論の探求レベルを上げることにしよう。
ひきつづき、行人 に進む予定。
行人、道草(50年前完読したか覚えていない) 明暗(途中で止めた記憶があり) を予定にあげている。
8月22日
わが父と妻の父、ふたりの命日。
追悼、松岡正剛。
8月12日 ご逝去。享年80歳。
私より12歳年長の、おそるべき兄貴でありました。
昭和50年1月1日発行の、稲垣足穂『人間人形時代』(工作舎)。
本冊に穴があいている謎の書物に、鹿児島天文館金海堂で
めぐり合って以来、49年間のあいだ、私の精神的兄でした。
オブジェマガジン遊は、第一期は創刊号から第10号まですべて揃えました。
1977年歳末の、野尻抱影・稲垣足穂追悼号、
そして第2期の1001号から1012号までの12冊も書架にあるのを確認できました。
ただし、第2期終刊号の1013号(恋+存在学)のみ大昔に買いそびれていましたので
昨晩、金沢オヨヨ書房に注文をかけました。
1900円(送料込み)
松岡正剛 追悼の気持ちです。
8月21日
松下幸之助『指導者の条件』(PHP研究所) 300円@メルカリ
中5日ぶりに、吉祥寺・国分寺へ。
高浜虚子自選『虚子句集』(岩波文庫、1983年) 55円 なんと5500もの俳句を収めた書。
リファレンスとしては圧巻。
慶應義塾大学国文学研究会編『折口学と古代学』(桜楓社、平成元年) 110円
岡谷公三・佐竹昭広・宮田登・加藤守雄・岡野弘彦・五来重ほか。 以上よみた屋
よみた屋では、大藪春彦のあまりみかけぬ文庫多数に惹かれたが、さすがにいまさらと保留。
仮想動物の学術書『鼻行類』も保留。
残暑厳しいなか、国分寺に移動して
保昌正夫『保昌正夫一巻本選集』(河出書房新社、2004年) 100円
窪田般彌・滝田文彦編『フランス幻想文学傑作選 1 』(白水社、1982年) 100円 この叢書は未見であった。
宇野浩二『器用貧乏』(中央公論社、昭和15年) 100円 以上イム書房+七七舎。
両店主が忙しく働いておられた。Yさん以下常連さんも皆来ておられた。
この夏は漱石を半世紀ぶりに再読中。
菊判全集の第8巻までと先日届いた第18巻(増補)、定本全集の別冊巻を目立つところに並べた。
8月20日
石川桂郎『妻の温泉』(講談社文芸文庫、2024年) 1500円@メルカリ
この5月にでたばかりの新刊。
烏有書林の『剃刀日記』の増刷を待望しているところだ。
増刷にあたり再度厳密なテキスト検証をおこなっているらしい。
(増刷出来は9月上旬)
これを待つ間に
一足先にこちらを読むことにした。
群馬県産のゴーヤが一本98円(税抜)と安かったので、3本まとめ買いし
CookDoのゴーヤチャンプルの素(中華風)も買ってきた。
3本のうち、1本は、すぐに電子レンジで600W2分加熱し、おひたしをこさえた。
上野千鶴子・江原由美子(編)『挑戦するフェミニズム ネオリベラリズムとグローバリゼーションを超えて』 (有斐閣、2024年8月)も
先週でたばかりだ。3190円。検討中
8月19日 漱石全集と箱の中の宇宙
巴里オリンピックもお盆もおわり、
静謐な日々が戻ってきた。
永遠の夏休み少年になったのだ。
凋落を告げる遠雷はしきりに鳴っているが。
漱石『門』菊版全集で読了。
彼岸過迄と同様、事件らしい事件が起こるわけではないが
最後まで読ませる。漱石のストーリーテラーとしての力量をあらためて知らされた。
これも彼岸過迄同様、
物語はやや明るい兆しを迎えて終わる。
再読3番目として『それから』に進む。
『漱石全集』 菊判全集 メモ
第1巻
吾輩は猫である
第2巻 短篇小説集
倫敦塔
カーライル博物館
幻影の盾
琴のそら音
一夜
薤露行
趣味の遺伝
坊つちやん
草枕
二百十日
野分
第3巻
虞美人草
坑夫
第4巻
三四郎
それから
門
第5巻
彼岸過迄
行人
第6巻
こゝろ
道草
第7巻
明暗
第8巻 小品集
第9巻 文学論
第10巻 文学評論
第11巻 評論 雑篇
第12巻 初期の文章及詩歌俳句 附印譜
第13巻 日記 及 断片
第14巻 書簡集
第15巻 続書簡集
第16巻 別冊
第17巻 索引
第18巻 補遺
附録 漱石全集月報
昭和3年版月報
昭和10年版月報
西成活裕氏(東大教授)がダイヤモンド・オンラインに寄せた記事を読み
Andrew Pontzen The Universe in a Box: A New Cosmic History ペーパーバック版 2800円程
Kindle版 1400円程
箱の中の宇宙 あたらしい宇宙138億年の歴史 アンドリュー・ポンチェン 竹内薫訳(ダイヤモンド社) 2420円
を読みたくなった。
いっそ、今回は、Kindle版の原書で挑戦しようかなとも考えていて、思案中。
8月17日
東京西部では台風の影響は軽微だった。
今朝は又快晴で、暑さもぶりかえすとのこと。
昨夜、寝床でポチ。
『漱石全集』第18巻(補遺)(岩波書店) 885円@Amazon 注文
菊版全集の全巻構成は、昭和30年代、昭和40年代、昭和50年代で異なる。
これは昭和50年代刊行時の追加巻(補遺)
いちおうこれで第17巻(索引)もふくめて全巻がもれなく揃ったことになる。
(とある方のブログで、漱石全集の変遷や
『漱石全集物語』という本のことを教えていただいた)
重たい菊版で、半世紀ぶりに『門』を再読中。
いっぱしの知識人でありながら生きるのが下手な主人公夫婦が身につまされる。
日本人漂流記 二冊。
合計1897円もかかった。
左は昭和42年刊。右は昭和39年刊。
現在流通している書籍で、この二冊ほど詳しい本はあるのだろうか?
先行研究として得難い二冊だ。
8月16日 台風の朝
昨夕
相模屋のおつまみやっこピリ辛たれに、先日作ったゴーヤおひたしを載せてみた。
見ばえは悪いが、なかなか美味なるノンアル晩酌のお供。
彼岸過迄読了。
明治末の小説とは思えぬ現代的なテーマの小説。
最後まで事件らしい事件は起きないのだが、サスペンスとして読める。
高学歴高等遊民の深刻な自己疎外をえがいて何故か村上春樹の作風とも重なる。
昨夜から、門の再読に入った。
『川端康成全集 第15巻(たんぽぽ・竹の声桃の花)』(新潮社、昭和50年) 1070円@浅見書店(Amazon)注文。
これで旧版全集全19巻 完揃い! 2014年に揃え始めて十年がかり。パチパチパチ
(写真は台風の朝届いた第18巻 from 岡本書店)
8月15日
1週間ぶり(中7日)で吉祥寺・国分寺へ。
なにしろ国分寺七七舎が昨日までお盆休みだったので。
七七舎には常連のYamada氏も来ておられた。
ジャック・ロンドン 白石佑光訳『白い牙』(新潮文庫)55円
高橋大輔『ロビンソン・クルーソーを探して』(新潮文庫)55円 あの漂流記は、Based on the True Story だった?
300年前の史跡を巡る旅!
尾崎秀樹『大衆文学五十年』(講談社、昭和44年) 110円 以上よみた屋
『ユリイカ 特集=本の博物史』(青土社、1991年8月号) 100円
岡茂雄『本屋風情』 (平凡社、昭和49年) 100円 以上イム書房+七七舎
中公文庫版は見つけたら買ってるので3冊ほどあるが、この平凡社版は初めて。
8月15日
Diablo2 Resurrected 1740円(67%Off?)で購入し、ダウンロード。
2000年に発売されたDiablo2 を、約20年後の2021年に、完全リニューアルして再発売したバージョン。
CPU、画像処理、ネットワーク環境ほか、全要素を最新のPC環境にあわせてリビルドしたもの。
旧版ではオプションだった第5章も遊べるようになっている。
この夏はDiabloオタクとじいさん言い
『川端康成全集 第18巻(文芸時評)』(新潮社、昭和52年) 550円+送料 @岡本書店(日本の古本屋)注文。
これで川端全集(旧版)も、残り第15巻のみとなった。完揃い目前。
8月14日
群馬県産のゴーヤが、150円程だったので、一本買ってきた。
わたをぬいて、塩もみしたのちよく水洗い。
水気を絞って600Wレンジで2分ほど加熱。
しょうゆ、さとう、和風だし、ごま油少々でタレをつくり、簡単に和えて完成。
かつお節を適宜まぶす。
ゴーヤのお浸し。
田舎に帰ると、叔母や従妹の家で、箸休めに必ず供される定番料理ですが
我が家で作ったのは初めてかも。
Diablo4 の体験版で少し遊んでるうちに
Diablo3 がバーゲンセールで1340円と格安だったので、ついついPayPayで購入。
これ、12年ほど前、発売当時、次男が購入して、グラボ積んだPCで遊んでたもの。
70前に、12年遅れで、何やってるんだか・・・(笑)
8月13日
『迷いの谷 平井呈一怪談翻訳集成』( 創元推理文庫、2023年) 1100円@メルカリ
平井呈一蒐集も佳境に入ってきた。
盂蘭盆会の入り。
このところ、古本屋通いもめっきり減った。
国分寺イム書房+七七舎もお盆休みということもあるが。
買いたい本も減って、目下急ぎで入手したい本はわずか。
露伴全集 44巻中34巻で止まっているのを完揃えまで持ってくか・・・思案中。
あとは、石川桂郎の二冊。烏有書房の増刷まち。(社主のU氏に照会済み)
この10日ほど、酒すら飲んでない。
一年365日、飲まざる日のなかった45年間がうそのようだ。
最近の晩酌は、チョーヤのノンアル。
機能性食品で果汁20%のプレミアム缶がAmazonで入手しづらくなって
昨日はイトーヨーカ堂まで探しに出かけたが、そこでもなし。
代わりに税込127円ほどの果汁10%缶を飲んでみたが、
甘いのが難点。
8月12日
巴里オリンピックが終わった。
今度は4年後のロスか。
4年後・・・私にはどんな境遇の変化があるのだろう?
これからの4年のことを思うと、或る種沈鬱な気分にもなる。
20年来遊んでいる Diablo2。
キャラクタを数種追加して、この夏もけっこう遊んでしまった。
ならば、いっそのこと、昨年公開されたDiablo4はどうよ?と
ブリザード社のサイトをのぞいてみると
体験版のインストールができるようになっていたので
数時間にもおよぶダウンロードを経て
やおら起動してみたが、
普段使いの自宅のPCでは、DirectXの機能不足で起動すらできなかった。
やはり、NVIDIAとかの専用グラボが要るのか。
今朝はめげずに、昨年仕事用に買ったミニ筐体Core-i7のハイスペックPCを繋いでみると
おお、これは見事に動いたのでうれしかった。
こちらも専用のグラボは積んでおらず、Intel の標準的なものを搭載してるだけだが
スペックそのものが高いんだろう。
Windowsキー+R で入力窓を開き、dxdiag と入力すると
DirectX 環境の詳細スペックが調べられるというのも、今回初めて知った。
読書のほうは低調で、
夏目漱石の彼岸過迄 もたいしてはかどらない。
もう小説を読む季節ではなくなったのかとも思う。
8月11日
3連休の中日で、お盆休みの最中だが、大地震警戒モードで
各地の観光地では当惑の声も多いらしい。
オリンピックも今日まで。
結局、スポーツクライミングは男女とも準決勝・決勝戦と
手に汗にぎって観ていたし、
男子マラソンもなんとなくずっと応援していた。
今朝のYahooニュースで
五輪中継の背後に見切れた日本企業に驚き 外国人にも親しまれ「やっぱ凄い企業なんだなぁ」
見切れる?
誤植かと思ったが、某氏のコメント
見切れるは、本来は写ってはいけない物が撮影時に意図せず写り混んでしまうことで使われる業界用語。
なるほど。
新競技ブレイキン。
現地で採用されているのは、Technics製レコードプレーヤーなのだとか。(日経記事)
そもそも、Technics ブランドは、欧州では活きてるのね。
DJ用のレコードプレーヤー では世界標準なのだそうだ。
わたしも昭和50年(1975年)に初めて買ったレコードプレーヤーは
テクニクス製SL-20 でした。当時、3万円ほどだったか?
うろ覚えにしても良くも型番を覚えていたものです。
8月10日
立秋をすぎ、木々の影も長く、空は高く澄む。
セミの鳴き声も心なしか夏を惜しむかのようだ。
8月9日
スポーツクライミング、女子準決勝(リード編)を観た。
難攻不落の断崖絶壁を、強靭な肉体と研ぎ澄まされた野性の頭脳で
攀じ登る!
二十歳とは見えぬ小柄で童顔の森選手が、頂上の黒い石まで到達した。
(地震発生時緊急放送に切替ったので、TVerでライブ観戦)
その時刻より一時間ほど前の宮崎の地震。
宮崎や鹿児島で家屋倒壊が数軒あり、
また南海トラフ大地震の要警戒モードに入ったとのこと。
石川桂郎『剃刀日記』の刊行で注目した烏有書林という出版社の
日本語の醍醐味というシリーズに
『ペガサスの挽歌 シリーズ 日本語の醍醐味(4) 』皆川博子 という書があって
皆川博子未読のわたしは意外に思ったのだが
昨晩、Xで、皆川博子『蝶』を激賞する方の投稿を読み、
いよいよ気になりだした。
『蝶』は版元品切れ、古書価も異様に高いので、
手始めに
日下三蔵編『皆川博子コレクション1 ライダーは闇に消えた』( 2013年 出版芸術社) 1700円@メルカリを注文
半世紀ぶりに岩波菊版全集で漱石を再読しているが
『吾輩は猫』は約半分で中断、
あまり面白く感ぜず。
猫の目を通じた文明批評が面白いと思えない。
和漢洋の典籍のパロディは楽しいが。
昨夜から、
『彼岸過迄』を読み始めた。
高等遊民の主人公に、どんなミステリアスな事件が起こるのか?
なにか、村上春樹を思わせる
導入である。
これは面白そう。
吉村昭『漂流記の魅力』巻末資料をもとに、参考文献を追加しました。
★日本船漂流史概説★
荒川秀俊『日本人漂流記』 (人物往来社、1964年)
川合彦充『日本人漂流記』 (現代教養文庫、1967年)
吉村昭『漂流記の魅力』(新潮選書、2003年)
(以下、小説などの題材になった漂流船に絞る)
■1783年(天明2年)■
伊勢国の神昌丸(17人乗り)が遠州灘で漂流、翌年アリューシャン列島に漂着。
12人が死亡、その後2名はロシアに残留、
1792年(寛政4年)船頭光太夫と小市・磯吉が遣日使節ラックスマンに伴われて蝦夷(北海道)に帰着。
(1次史料)桂川甫周 亀井高孝校訂『北槎聞略 大黒屋光太夫ロシア漂流記』(岩波文庫)
(評伝・小説・研究書など)亀井高孝『大黒屋光太夫』
井上靖『おろしや国酔夢譚』(文春文庫)
吉村昭『大黒屋光太夫』(新潮文庫)
木崎良平『漂流民とロシア 北の黒船に揺れた幕末日本』 (中公新書)
■1785年(天明5年)■
土佐の松屋儀七船(5人乗り)が漂流し、無人島(鳥島)に漂着。
長平一人のみ生き、12年目に江戸に帰還。
(1次史料)
(評伝・小説・研究書など)吉村昭『漂流』(新潮社)
高橋大輔『漂流の島 江戸時代の鳥島漂流民たちを追う』(草思社、2016年)
■1793年(寛政5年)■
奥州石巻の若宮丸が漂流、翌年アリューシャン列島に漂着。病死する者もいて
1804年(文化元年)津太夫や4人が遣日使節レザーノフの船に乗せられて長崎に帰着。
(1次史料)レザーノフ 大島幹雄訳『日本滞在日記 1804-1805』 (岩波文庫)
大槻玄沢 (編集), 志村弘強 (編集) 池田晧(訳)『環海異聞 (海外渡航記叢書 2) 』(丸善雄松堂、1989年) 他
(評伝・小説・研究書など) 加藤九祚『初めて世界一周した日本人』 (新潮選書、1993年)
■1813年(文化10年)■
名古屋船督乗丸(14人乗り)が遠州灘で破船、漂流中に11人が死亡し、沖船頭重吉ら3人が
イギリス船に救助され、さらに1名が死亡、翌年重吉と音吉が帰還した。
(1次史料) 村瀬正章 『池田寛親自筆本「船長日記」-督乗丸漂流記-を読む』 (成山堂書店、2005年)他
(評伝・小説・研究書など)河合彦充『督乗丸の漂流』(筑摩書房、昭和39年)
NHK BS『池内博之の漂流アドベンチャー「漂流484日 船頭・重吉の長い長い家路」』初回放送は2020年1月26日(日)
■1841年(天保12年)■
土佐国の漁船(5人乗り)が操業中に漂流、アメリカの捕鯨船に救出され、その中の万次郎(ジョン・マン)
はアメリカの教育を受けて帰国。
(1次史料)河田小龍『漂巽紀畧』 全現代語訳 (講談社学術文庫、2018年)
(評伝・小説・研究書など)井伏鱒二『ジョン万次郎漂流記』(新潮社ほか)
■1850年(嘉永3年)■
摂津国の永力丸が江戸へ向かう途中、遭難して漂流、アメリカ船に救出される。その中の彦蔵は
アメリカで教育を受け、大統領リンカーンと会うなどしてジョセフ・ヒコと改名。漂流9年後に日本に帰着。
(1次史料)中河努・山口修訳『アメリカ彦蔵自伝』全2巻(東洋文庫)
(評伝・小説・研究書など)吉村昭『アメリカ彦蔵』(新潮文庫)
■1668年(寛文8年)■
江戸への5百石廻り船「颯天丸」は難破。 フィリピン北部のバタン島に流れ着く。
(評伝・小説・研究書など) 西條奈加『バタン島漂流記』
追記: 吉村昭『島抜け』
読んだ講釈が幕府の逆鱗に触れ、種子島に流された大坂の講釈師瑞龍。島での余生に絶望した瑞龍は、流人仲間と脱島を決行する。
丸木舟で大海を漂流すること十五日、瑞龍ら四人が流れついた先は何と中国だった。
破船した漂流民と身分を偽り、四人は長崎に送り返される。苦難の果て、島抜けは見事に成功したかに思えたが……。
(新潮文庫 紹介文より抜粋)
8月7日
中4日ぶりに吉祥寺・国分寺へ。
移動中、炎天下で煎られるように暑く、行倒れそうになる。
中河努・山口修訳『アメリカ彦蔵自伝1』(東洋文庫、昭和50年)100円
中河努・山口修訳『アメリカ彦蔵自伝2』(東洋文庫、昭和50年)100円 @イム書房・七七舎
原著は英文なのか。
日本漂流史(江戸時代)として、簡単に書誌をまとめる予定。
村松剛『血と砂と祈り 中東の現代史』(中公文庫) 55円
鈴木光司『地球を走る アメリカ横断オートバイ旅行記』(集英社)110円 このひとの本、リング以来二冊目。
ジョン・C・リリー『サイエンティスト 脳科学者の冒険』(平河出版社、1993年) 110円 以上よみた屋
伝説のカルト・ムーヴィー「アルタード・ステイツ」 ケン・ラッセル監督 主演=ウィリアム・ハート、 ドリュー・バリモア 1979年
の原作(?)と知って、ジョン・C・リリーの本は買ってしまうのだ。二冊目。
アイソレーション・タンク、南米での幻覚キノコ体験を経、系統発生を遡るごとく、主人公の心身は太古の昔に還ってゆく。
8月7日 近刊、新刊(予定)
車谷長吉『癲狂院日乗』(新書館、2024年7月)
私小説作家・車谷長吉が、『赤目四十八瀧心中未遂』で直木賞を受賞する前後1年間の苦悩と煩悶の日々を綴った未発表の日記。(出版社紹介文より)
中央公論新社 (編集)『午後三時にビールを-酒場作品集』 (中公文庫) 2023年6月刊
■目次
虚無の歌 萩原朔太郎
【酒友のいる風景】
はせ川(井伏鱒二)
中原中也の酒(大岡昇平)
青春時代(森敦)
酒の追憶(太宰治)
酒のあとさき(坂口安吾)
池袋の店(山之口獏)
音問(檀一雄)
詩人のいた店(久世光彦)
後家横町/酒のこと(小沼丹)
【行きつけの店】
タンタルス(内田百閨j
藪二店(池波正太郎)
私と浅草/札幌の夜(吉村昭)
鯨の舌(開高健)
「ままや」繁昌記(向田邦子)
ほろ酔いの背に響く潮騒(安西水丸)
新宿飲んだくれ/焼酎育ち(田中小実昌)
【文士の集う場所】
「ぼるが」に集う人人(石川桂郎)
昼間の酒宴/ある酒場の終焉(寺田博)
深夜の酒場で(中上健次)
バーの扉を開けるとき(島田雅彦)
てんかいそうろう(戌井昭人)
【酒場に流れる時間】
海坊主(吉田健一)
幻想酒場〈ルパン・ペルデュ〉(野坂昭如)
花の雪散る里(倉橋由美子)
ゆうすず(松浦寿輝)
この手のアンソロジーは、案外読まない私だが、ちょっと惹かれる。
スポーツクライミング(ボルダー) 女子予選 観てました。
難攻不落の断崖絶壁を
強靭な身体と、野性の頭脳で
よじ登る!
無観客の東京大会でも観てましたが
圧巻です。
荒川秀俊『日本人漂流記』 (人物往来社、1964年) 622円
川合彦充『日本人漂流記』 (現代教養文庫、1967年) 1257円 #河合彦充 以上Amazon注文
8月6日
若き俊英斉藤幸平や、上野千鶴子のように<反オリンピック>を標榜しているわけでは
ないが、延々とTVを観つづけるのが億劫で、あまりオリンピックは観ていない。
それと、美談を押し付けられたり、サムライや武士道など妙に日本主義に回帰する風潮は
好きではない。
十代や二十代の若者がフランスを舞台に大活躍するのは、明るい話題ではあるが。
昨日、近所のいなげやで、濃緑でふといゴーヤが98円(税別)と安かったので
二本と、ゴーヤチャンプルの素(120円位)を買って来、
ゴーヤチャンプルを作った。
まるまる二本に、豆腐も一丁半、豚肉も350g位と、通常の約2倍の素材で作ったので
夫婦でたべてゆうゆう二回ぶんはある。
(玉ねぎも1個くわえて少し苦みをまろやかにした)
■桂川甫周 亀井高孝校訂『北槎聞略 大黒屋光太夫ロシア漂流記』(岩波文庫)
・・・ロシアから帰国した大黒屋光太夫を幕府の官僚桂川甫周が入念に聞き取りをおこなって書かれた第一次史料
■亀井高孝『大黒屋光太夫』 ・・・評伝
これに、これらを素材にした小説、
■井上靖『おろしや国酔夢譚』や、吉村昭『大黒屋光太夫』を加えれば、大黒屋光太夫関連書は一巡したことになろうか。
井上靖『おろしや国酔夢譚』や、吉村昭『大黒屋光太夫』も買い求めねば。
吉村昭の小説は、井上靖にくらべより精密に原資料にあたっているとのことなので、
両方を読んでみたい。
このように、江戸時代の漂流記を、
原史料・二次史料と小説にわけて、整理してみたい。
まずは、国分寺イム書房+七七舎においてあるある本を買わねば。
【リーディングDAT L-A講座 現代統計学の基礎(オンライン開催)】 の受講が決まって
連絡がきたので、受講料19800円(税込)を、みずほのオンラインバンクで
振込んだ。
(講座案内↓)
https://www.ism.ac.jp/lectures/leadingdat/2024/index.html
オンライン開催というのが、若い人には良いのであろうが
受講者の熱気に直にふれられるリアル講座のほうが、自分的にはうれしい。
一日+半日の受講で19800円とは決してお安くはないが
データサイエンスまわりではこれが最後の挑戦になる気がしている。
それと、今回、無料講座や 無料動画(Rとかの操作法など?)が充実しているのは
すばらしい。
おそらく、無料講座は、過去の講座を収録したものだと思うが
以前受講した際には4万円程払ったのではなかろうか。
今回の受講者はオトクだと思う。
8月5日
『怒りの葡萄』(The Grapes of Wrath)ジョン・フォード監督、ヘンリー・フォンダ主演。
いわもとさんからDVD借りていたのをようやく観終えた。
1930年代のアメリカの貧農一家の、耕す土地を追われての大移動を描いたロードムービー。
見渡す限りの大平原をおんぼろトラックでカリフォルニアに移動する一家だったが、夢の地カリフォルニアも又
土地も家もない貧民たちに情け容赦ないしうちをするのだった。
1940年発表のスタインベックの小説を、1941年に映画化して
原作ともども、侃々諤々、喧々諤々の議論を巻き起こした。
インディ・ジョーンズと運命のダイヤル も、199円でレンタルできるのを知って、ポチッと購入。
封切当時81歳のハリソン・フォードの冒険活劇やいかに?
7月上旬ごろ一ドル161円まで円安に振れていたのがうそのように
今朝は一ドル145円。
国内株は急落につぐ急落で、NY市場もこのところ半導体・AI関連株が急落している。
日経平均 今朝も2000円安。
今年NISAで参加した若い投資家は蒼ざめているだろう。
8月4日
関口良雄『昔日の客』(夏葉社)1500円@メルカリ
品川力の『本豪落第横丁』が素晴らしい回想録(立原道造や串田孫一まででてくる)
なので、長年買いそびれていた関口良雄を読むことにした。
8月3日
ChatGPT先生に、フランス語での入力はどうするのか訊いてみたら、フランス語キーボードを購入するのが
一番簡単だと教えてくれて、目からウロコが二枚くらい落ちた。
日本語キーボードがあるくらいだから、フランス語やドイツ語だって当然ローカライズされた製品があるにきまってるが、
どうしてそこに発想がいかなかったか?
Amazonでも2000円くらいで売ってる。
もちろん、OSの設定を切り替えてもいい訳だ。(以下GPT先生)
ソフトウェアキーボードの設定: フランス語のキーボードレイアウトをソフトウェアで設定することもできます。
Windowsの場合: 設定に移動し、「時間と言語」を選択します。 「言語」タブを選び、「言語の追加」で「フランス語」を選択します。
フランス語のキーボードを追加し、入力メソッドを設定します。
Macの場合: 「システム環境設定」から「キーボード」を選びます。
「入力ソース」タブで「入力ソースを追加」をクリックし、「フランス語」を選択します。
鎌倉在住の妻のお友達が、
NHKのハングル講座の音声データ(MP3)を無償でダウンロードする方法をたずねてきた。
メールでソフト一式のダウンロード方法をお知らせしたが、上手くいかないようだ。
結局、USBメモリにアプリ・データ一式をいれて、クリックポスト便で郵送した。
うまくいくといいが。
(ソフトは下記サイト。)
https://csreviser.github.io/CaptureStream2/
8月2日
中1日で吉祥寺・国分寺へ。この週末は家にじっとしているつもり。
ハドソン 寿岳しづ訳『はるかな国 とおい昔』(岩波文庫)55円 当然持っていると思い込んでいたが、先日読んでないのに気づき愕然とした。
桂川甫周 亀井高孝校訂『北槎聞略 大黒屋光太夫ロシア漂流記』(岩波文庫) 55円 これ関連書を持ってるっぽいが、まあ安いので。
The Catcher in the Rye 110円 ハードカバーなので買っておいた。
鈴木棠三『江戸巷談 藤岡屋ばなし』(三一書房、1991年) 110円
林美一『江戸艶本ベストセラー』(新潮社、平成3年) 110円 以上よみた屋
P.カルヴォコレッシー 八木勇 (翻訳)『トータル・ウォー 上巻 西半球編: 第二次世界大戦の原因と経過』(河出書房新社、1991年) 100円
P.カルヴォコレッシー 八木勇 (翻訳)『トータル・ウォー 下巻 大東亜・太平洋戦争編: 第二次世界大戦の原因と経過』(河出書房新社、1991年) 100円 以上イム書房+七七舎
8月1日
剃刀日記の版元在庫について回答をいただいた。
近々増刷の予定との事なので、増刷を待つことにした。
私は、返品後の戻り在庫でも構わないのだが、なんだか先方にも手間をかけそうなので。
近年の探究書の一冊が、思いがけず決定版のかたちで入手できそうで、よかった。
もうひとつ。
『南方熊楠邸蔵書目録』『南方熊楠邸資料目録』 二冊で6,880円@古書ワルツ 注文(日本の古本屋経由)
先方の返事待ち。