8月31日(金) 曇り

ピート・ハミル『東京スケッチブック』(新潮文庫、300円)を吉祥寺のBookOffで手にとったのは我ながら偉かった。東京・NYをめぐる人間模様をかいた短編集。著者は『幸福の黄色いハンカチ』の原作者なんですね。一見ありきたりの風俗小説のようなテーマがこのひとの手になるとおしゃれな大人の短編になる。ピート・ハミル『ニューヨークスケッチブック』(河出文庫、341円)も高原書店に注文した。

ジョン・ル・カレ『寒い国から帰ってきたスパイ』(ハヤカワ文庫、350円)@吉祥寺BookOff。

野坂昭如『「終戦日記」を読む』(NHK出版、970円)もAmazon注文。<あの時代、大人たちは何を考え、どう生きてきたのか。山田風太郎、高見順、大仏次郎、永井荷風、渡辺一夫、徳川夢声、中野重治、海野十三、伊藤整らの日記を読む。 >と紹介文にある。紹介文中、中野重治・渡辺一夫・海野十三の日記が未読である。おいおい調べよう。

8月29日(水) 曇り

昨夕の激しい夕立とともに秋の気団が到来したようで、やっと秋らしくなったのはうれしい。夏の疲れをどんより引きずって、仕事もメリハリがない。今日あたりはがんばらねばね。

特に記すこともなし。熊襲さんお薦めのル・カレを入手しよう。『方丈記』の、京都の奥山に隠棲するくだり、あそこが読みたい。

8月28日(火) 晴れ

昨日はタクシーで帰ってきたので、今朝はバスででかけよう。

森澄雄の自伝(私の履歴書)もあと残すところわずか。今朝は、「妻の死」。胸をうつ文なり。この追慕を契機に名作『曼陀羅華』が生まれる。わたしもふらんす堂版の『はなはみな』という句集を読んで、森澄雄の世界に親しんだことがある。

サイデンステッカー逝去。86歳。昨春から東京・湯島に永住していたが、この4月自宅近所で転倒して頭をうち入院していた。わたしもこの春、細雪を再読して以来、この名翻訳者のことが気になっていたのだが。ご冥福を祈る。

松井今朝子『吉原手引草』(幻冬舎、1320円)注文。賀陽さんお薦めの一冊。

 

8月27日(月) 晴れ

昨日は公開模試の日で、午後出勤。メリハリのない仕事になってしまった。今日からまた忙しい。忙しさの中で、リハビリしていこう。

妻は、京浜急行六浦まで父の墓参。さぞかし残暑がこたえたろう。次男は模擬試験で、長男は新しいバイトの応募。

弟はリビアから帰国するところだろうか?

旧い友人たちや郷里のことがおもわれる。はたまた、街では溌剌とした若い娘たちがうらやましい。

歳とったなあ、と・・・・。嘆息。

8月25日(土) 晴れ

往復のサイクリング通勤も、夏ばての身にはこたえる。このところ2回ほどタクシー帰宅。

本宮ひろ志『サラリーマン金太郎 マネーウォーズ編』をほぼ読破。荒唐無稽だが、まあいいじゃないか。

午後、残暑の厳しいのに辟易し、車内読書の旅に出る。下り電車で清瀬まで、引き返して江古田までと、ジグザグに乗り継いで、今日届いた『妻を帽子とまちがえた男』を読む。涼しい車中は捗るなり。

江古田で降りて、昭和50年代の半ばに良く遊んだ界隈を散策。古本屋もおおかたは店を閉じてしまったし、商店街も気のせいか元気がない。『銀のさじ』という古本屋があたらしくオープンしていた。雑誌『遊』第一期9号(900円)をみつける。中公文庫『遊学』Tの元本。珍しい。誰かのために買っておこうかなと思ったが気がのらず延期。

ジャズパーカッショニスト富樫雅彦がなくなった。追悼の意をこめて、『ザ・バラード』(1890円)をAmazon注文。

8月23日(木) 雨

干天の慈雨。

『カラマーゾフの兄弟』が驚異的に売れているという。光文社新訳文庫の寄与している部分もあるが。わたしが挑戦したのは昭和45年ごろだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070822-00000115-san-soci

生活コラムニストももせいずみさんは、学生時代に愛読した『アレクサンドリア四重奏』を、新訳がでたのを契機に再読して重厚な喜びを味わっておられるとか。電車に乗っているときが一番集中できるとか。これは頷けますね。

『アレクサンドリア四重奏』は、30年前から懸案なんですが、いまだに未読。先日、書店で手にとってみましたが、う〜ん、いまはとても読み通せそうにありません。

オリバー・サックス『妻を帽子とまちがえた男』(晶文社、1100円くらい)を注文。

8月22日(水) 晴れ

父と、妻の父、ふたりの祥月命日。

8月21日(火) 晴れ

いま、ここに二葉の写真がある。母をかこんで長男の家族、次男が揃って写っている。短い夏休みは終り、次男はアフリカ出張に旅立ち、わたしも今日から仕事だ。また自転車をこいでいつもの職場に行く。

郷里に住み続けていれば、なんのことはないスナップだが、我が親子にとっては3年か4年に一度の記念写真である。いささか感傷的になってしまう。

8月19日(日) 晴れ

母と夫婦3人で羽田空港へ。大江戸線大門乗り換え・モノレール急行で羽田着。弟と合流。第2ターミナル出発ロビー横に、東急エクセルホテルのロビーが隣接している。ここのレストランで昼食。天ぷら・茶ソバ・ちらし寿司・茶碗蒸しがついて1500円は安い。ひろびろと見晴らしが良く、空いているのがよい。ここは穴場とみた。土産をかって、帰鹿。

弟は明日早朝から、ウイーン・トリポリ(リビア)への旅にたつ。リビアは完全禁酒の国で、ここで1週間を過ごすのはつらいという。

 

8月18日(土) 曇り

やっと猛暑がしりぞいた。長男の話では夜半すこし雨が降ったらしい。

俳人森澄雄の履歴書を毎朝読んでいる。今朝は、伊達得夫の書肆ユリイカから第一句集『雪礫』を上梓するころ。昭和20年代末の練馬区北大泉での貧しい暮らしが綴られる。

昨日は大佛次郎『終戦日記』を入手できたのはよかった。先月の文春文庫新刊がもうBookOffに。(まことにお恥ずかしいことに、大佛次郎が野尻抱影の長兄だということを初めて知った。『天皇の世紀』や『帰郷』『パリ燃ゆ』などすべて未読の、大佛次郎初心者であります。)

いま、NHKBSでサバン症候群の小特集をやっている。サバン症候群→wikipedia 特集では、左右の脳を繋ぐ脳幹の欠落でこのような異常な記憶力がそなわると解説している。なるほど、ボルヘス『記憶の人・フネス』や、コリン・ウイルソン『賢者の石』を髣髴とさせて興味深い。

することもとくにない休暇の3日目は、近所のBookOffで、山内昌之『歴史学の名著30』(ちくま新書、400円)、藤山勇司『儲かる大家さん教習所』(廣済堂出版、750円)、稲葉なおと『誤解だらけのマンション選び』(講談社、105円)の3冊を買う。

8月17日(金) 晴れ

昨日。11:40羽田着のANA機で母親上京。弟が羽田まで迎えにいった。高速・環状線すべて渋滞なので車での移動を諦め、モノレール・大江戸線経由で終点の光が丘に着いたのが2時。そのころ私は光が丘のホテル・カデンツァについてチェックイン。ふたりの到着を待った。ふたりを迎え、ホテル内一室で親子3人仕事の近況など歓談。弟は週末からウイーン・トリポリへの出張に旅立つ。やがて、ふたりの息子と妻も順に到着し、息子たちは隣接のスポーツクラブでスイミング。6時より同ホテル内の日本料理店むさしのにて、3代にわたる親子で会食。四季懐石5250円(サービス料別途) 店構え・接客サービス・料理ともに良し。記念撮影。

夜は、ファインマンに着手。緑陰ならぬ冷房効いたホテルのベッドサイドでの読書快適也。

朝、ホテルで朝食をとって、送迎バスで帰宅。

波頭亮『プロフェッショナル原論』(ちくま新書、350円)、手嶋龍一・佐藤優『インテリジェンス武器なき戦争』(幻冬舎新書、350円)※熊襲さん絶賛の佐藤優、大佛次郎『終戦日記』(文春文庫、500円)他ゴルゴ13二冊をBookOffで買う。

調布の駅前の物件はすでに売却交渉中とのこと、S友不動産からメールあり。一方、T急不動産からは、練馬のマンションのオファーあり。先日売却済みとのことだったマンションは、実は業者の買取で、リフォーム後ふたたび売りにでるのだとか。まあ、いろいろすきにやって、また提案してください。

 

8月16日(木) 晴れ

朝4時に地震で目が覚め、再び寝付けなくなる。千葉で震度4とのこと。

いま朝の6時過ぎだが、もう気温が30度を超えている。今朝は湿度も高いみたい。

吉祥寺さかえ書房で、藤川太『サラリーマンは2度破産する』(朝日新書、360円)。このつながりで、沢孝史『「お宝不動産」で金持ちになる!サラリーマンでもできる不動産投資入門』(筑摩書房、836円)、芹沢晃『中古マンション投資の極意―サラリーマン大家さんが本音で語る』(筑摩書房、1338円)の2冊をAmazonに注文。いっそ小金をワンルームマンションにでも投資しようかという気になっている。

時々拝見している晩鮭亭さんのブログ、晩鮭亭日常。この十日ほど、仕事でVancouver→ハワイと巡ってこられたらしい。Vancouver・ハワイどちらもBookOffで掘り出し物があったそうな。BookOffって世界中どこでもあるんですね。そして海外のBookOffでも、しっかり掘り出し物はみつかるんですね。

わたしがVancouverへ旅行したのは、1989年のことだからもう18年前になる。次男が生まれる直前だった。乾いてすずしい海風、ボリュームまんてんのシーフードレストラン、清潔な街並み。そして白夜。晩鮭亭さんの紀行を読んでると、むかしの旅さえ懐かしく思い出される。それにしても、その旅先で、置き引きに合われるとは。

8月15日(水) 晴れ

厳しい残暑。今日まで仕事。ファインマンの量子電磁気学の入門書届く。どうしてこんな本を買ったのか・・・。山本義隆『新・物理入門』(駿台文庫)、ファインマン物理学(旧版)、物理入門コース(岩波書店)他、未読のままの本やたらと多し。ところでこの表紙のシャボン玉の写真がなかなかファンタジックだ。岩波現代文庫版では例の白い表紙に変わってしまったが。

ちっとは読むか・・・。

 

 

 

 

 

 

 

8月13日(月) 小雨

いま霧のような雨が降っているがやがてやむだろう。

昨日は、それでも猛暑のなか、池袋線清瀬までひとりで物件をみにいった。4・5Fメゾネットタイプの格安マンション。値段相応のボロなビルだった。

車中、大江志乃夫『靖国神社』を読む。

あと3日しのげば、夏期休暇だ。今年の夏期休暇は、母親を郷里から迎えるので、とくにどこもでかけないのだが。

仕事のほうも、夏バテを解消して、一歩前に進めなくてはならない。

 

8月12日(日) 晴れ

秋とは名ばかりの猛暑が続いている。今朝はそれでも風が吹いていくぶんかしのぎやすい。

ゴルゴ13は40巻ほど集めて読破中。すべてをBookOffの百円均一で入手している。近所のBの在庫は買いつくし、最近は光が丘BookOffまで足をのばして買い込んでくるのだ。

ファインマン『光と物質のふしぎな理論―私の量子電磁力学』(岩波書店、1670円)@Amazon。先日文庫版を立ち読みしたとき、光の屈折に関する、フェルマーだったかの最小化定理?のわかりやすい解説があったので、今般買っておくことにした。

哲学者小阪修平氏、逝去。まだ60歳の若さであった。

日経書評、高松雄一氏の改訳『アレクサンドリア四重奏』。読みやすい新訳がブームの昨今、敢えて原文の難解さを復元するのにつとめて改訳をほどこしたという。

今朝のNHKBS週刊ブックレビューで、詩人の小池昌代さんが出演してた。新作『タタド』の特集。

郷里の母と叔母さんがさつま揚げとかるかんを送ってくれた。

長男が旅から帰ってきた。

8月10日(金) 晴れ

この暑さでは朝晩の自転車通勤もさすがに堪える。昨夜はとうとうタクシーで帰宅。なので今朝はバスで出勤だ。

古本エッセイスト山本善行さんは、学習塾で国語を教える傍ら、古本屋通いの毎日。塾の夏期講習も前半日程が終り、十日ほど休みだそうだ。昔、私も数学教師だったころ、同じような日程で休暇を楽しんだっけ。古本ソムリエの日記

俳人森澄雄の私の履歴書、本日はボルネオの悲惨な行軍の回想。遥か大本営の参謀は、一日40kmの行軍を強いた。実際は一日1.5km。著者はここから奇跡的に生還することになる。

8月9日(木) 晴れ

吉祥寺藤井書店で、献呈署名入の亀山健吉『フンボルト』(中公新書、150円)。長年買いそびれていた本で、これはうれしい。ヴィルヘルム・フォン・フンボルト(1767-1835)・アレキサンダー・フォン・フンボルト(1767-1859)兄弟は、ゲーテやシラーの同時代を生きた天才兄弟。兄は文人・政治家・言語学者、弟は博物学者として、輝かしい時代を生きた。この本は兄の評伝であるが、終生支え合った弟の功績にも、当然のことながら筆が及んでいる。(いま自分の昔の日記を検索していて、ガスカール『探検博物学者 フンボルト』(白水社)への言及に気づいた。兄弟の全貌を把握するにはここまで手を伸ばすべきだろう)

長男は、青春18きっぷの旅。いまは京都にいるらしい。

 

8月7日(火) 晴れ

暑い日が続く。おかげでからだも脳もへろへろ。知的活動ゼロ。仕事も波にのれない。せっかくみつけた物件はすでに売れてるし。(不動産売買は活況なのか?)

古本買いも一休み。ただ、Iさんが八重洲古書店の店舗合併70%オフのセールで、福永武彦『異邦の薫り』をみつけてくれたのはうれしい。福永武彦の訳詩集は、高1のときに求めた岩波文庫版の『パリの憂愁』以来、憧れてるんです。

長男は青春18切符のぶらり旅に今朝でかけた。なんでも九州まで足を運ぶ予定だという。次男はのんびり受験勉強。親父はというと、ことしはどこもいけずに気が晴れません。

8月5日(日) 晴れ

昨日、暇にまかせて、You Tubeで、チューリップ・Deep Purple・David Bowie・サルビアの花・丸山圭子・鶴田浩二など、支離滅裂に聞きまくった。Embed用のソースをコピペしてHTMLに貼り付けると、あら不思議、下のようにYou Tubeが貼りついた。ついでに、Googleのマップも最下行に貼り付けてみた。こちらは、Google MAPS APIプログラミング を参考にした。

先週初めから目をつけていた花小金井の140平米超のマンション。週末ようやく仲介業者にアクセスしたが、すでに売却済みとのこと。これだけの広さで4000万円を切る値段だったので、なにかあるとにらんでいたのだが、たしかに過去なにかがあったようだ。ま、しかし売れてしまったのだから、とくに私があれこれいう筋合いではない。

8月4日(土) 晴れ

次男は某大学理工学部のオープンキャンパスにでかけた。船橋まで。

長男が、トヨタの車ISTのCFにKing Crimsonの曲が使われてるって教えてくれた。今朝、googleすると、アルバムLarks' Tongues in Aspic 中のEASY MONEYだった。このアルバムはレコードと2枚のCDをもってる。なんでもこのCFのおかげで、King Crimsonが再び脚光を浴びてるらしい。CDショップでも品切れとか・・・。2ちゃんねるのマニアたちの雑談やら、You Tubeのビデオクリップやら、いまはいろいろあるんですねえ。その昔、昭和46年に、はじめて宮殿を聴いて、感動して、街の小さなレコード屋で、シングル買った当時は、はるか遠い東京の民放ラジオと月刊雑誌(ミュージック・ライフとか音楽専科)くらいしか情報源がなかったのとは隔世の感がある。

・・・このあとどっぷりYou Tube にはまってしまった。あるはあるは音楽クリップ。

石川真澄『戦後政治史』(岩波新書、300円)@りぶる・りべろ吉祥寺。近所のBookOffで、苅部直『丸山眞男 リベラリストの肖像』(岩波新書、350円)。

 

 

 

 

 

 

8月2日(木) 雨

大江志乃夫『靖国神社』(岩波新書、380円)@Amazon。

木曜になるともう疲労が濃い。歳とったなあ・・・。あと二日、予算資料など諸々をかたづける。

8月1日(水) 晴れ

ベルイマンとアントニオーニという西欧を代表するふたりの映画監督が相次いでこの世を去った。

今月の日経私の履歴書は俳人の森澄雄。戦争中、ボルネオの死の行軍から奇跡的に生還し、戦後の生を、妻や子を愛するためにのみ捧げようと誓う。

 

 

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