7月2日(日) 曇り

 夏になった。元気で生き延びていこう、と心に誓った。昨日全世界一斉発売のゲームDiablo II を近くのPCDepotで買った。昨日は外があまりに暑かったので避暑がてら一日ゲーム。その合間に「XML技術大全」(ピアソン社)を読む。

 コンテンツ配信というと、音楽や動画などがとかく脚光を浴びがちだが、日本の誇るマンガだってインターネット配信したっていいじゃないか。というわけで昨日日経土曜版では、青林堂FRANKENの取り組みを小特集に。マニア向けで復刊がままならない貴重なマンガをPDFなどの形式で有料配信。有料といっても単行本と同等かそれ以下の良心的な価格設定に感心した。実はマンガこそインターネット配信に向いているのかしら、と、記者氏と同じ感想を持った。

 本日日経の書評欄では、歌人佐佐木幸綱氏が、石田修大「わが父 波郷」(白水社、2300円)・辻井喬「命あまさず」(角川春樹事務所、2000円)を評す。どちらも石田波郷に関する本。他に谷川健一が評する比嘉康雄「日本人の魂の原郷 沖縄久高島」(集英社新書、660円)・宮本憲一他編「沖縄 21世紀への挑戦」(岩波書店、3000円)が眼に留まるのもサミットの恩恵か?他に恒例の文化面では飯島耕一「詩人の今昔」。著者と吉岡実の筑摩書房での出会いから、著者(飯島氏)が吉岡実の詩を伊達得夫に推挽し、世に広めるまでのエピソード他を興味深く読んだ。

 Gatewayの激安PC(5.5万円)を衝動買いしてしまったので、自ずと家庭内LANに興味が向かう。Yahoo!で家庭内LANで検索しいくつか有益なサイトに出会った。ISDN+フレッツ・アイで憧れの常時接続を実現したいのだが、いっぽうでマンションに敷設されたケーブルテレビ会社のインターネット対応の動向を窺っているところ。

7月3日(月) 晴れと曇り

 昨日は、石神井公園で釣り、J氏の教えに倣い、タナゴ針と赤虫で、ハゼ似の魚・クチボソ・テナガエビなどを釣果として持ち帰り水槽で飼った。他に、「インターネット・マガジン」清岡卓行「詩礼伝家」(講談社文芸文庫、400円)、チェーホフ「シベリヤの旅」(岩波文庫、100円)、斉藤学「家族がこわい」(新潮文庫、440円)。「XML技術大全」に舌を巻く今朝。やはり一流のひとが渾身をこめて書いた本を読むのが正統な入門だということを再認識した。胸がときめく・・・。

7月4日(火) 晴れ

 学研の教育ポータルサイト。http://www.elgreen.com/   書籍販売サイト ブックワン http://www.bk1.co.jp/

7月6日(木) 晴れ

 昨夜、自転車がパンクした。今朝は何故かタクシー出勤。お陰でかれこれ6,000円が吹っ飛んだ(泣)。

 昨日、表参道 某Y社と打ち合わせ。

 昨夜、Gatewayの激安パソコンが家に届いた。一通りセッティングを終えて、はて背面をみると、あれっ?USB以外のポートがない?E氏の言をかりればレガシー(遺産)を断ち切ったパソコンといえなくもない。お陰でプリンタもネットワークもデジカメも、全てUSBでいくしかなくなったのであるが・・・。我が家ではモーモー・ぱそこんと呼んで、さっそく牛柄シールを貼りまくった(笑)。DOS/V Special(510円)

 本日、紀伊国屋にて、比嘉康雄「日本人の魂の原郷 沖縄久高島」(集英社新書、660円)。仕事中にちらちら読んだ。

7月9日(日) 晴れ

 台風一過の晴天がひろがった。早朝の近隣の散歩、布団干しと連休をのんびりと過ごした。先日ラオックスで買った福多利夫「一歩進んだLAN入門」(D・ART社)に触発されて、近くのPC-DEPOTにネットワーク機材を買いに行った。PCI用の10BASEのLAN Card 1000円、同じく10BASEのハブ2000円、ケーブル13m相当に加えて、USB接続のLAN Adapter4,400円も買い込んだ。順に組み込み、TCP/IPでIPアドレスを設定し、共有の設定まで無事終了して、2台のPC(Win95とWin98)で、双方のHDDにアクセスできるところまでもっていけたのだが、それと前後してWin95のマシンが頻繁にフリーズするようになった。原因不明。 目標は (1)インターネットの常時接続により家庭のどこでもインターネットを利用する環境づくり (2)Linuxによるサーバー運用で、Win/Macの異機種LANを確立しWeb Serverを運用すること なのだが、のっけから躓いた格好。

 映画「6 Days 7 Nights」を妻とふたりで観た。ありきたりのハッピーエンドにもうるうる涙ぐんでしまうのであった。なぜかというと、藤沢周平「鳴り」チェーホフ「犬を連れた奥さん」と同じで、要するに中年から更年期にかけての男の寂しくて報われないエロス的心情が身に沁みるようになったから。

7月12日(水) 晴れ

 東京ビッグサイト「データウェアハウス・ショー」見学。

7月14日(金) 晴れ

 渋谷道玄坂の某ビルにて、インターネット上の動画配信システムの発表会に出席。一方で某ポータルサイトへのコンテンツ制作も完了した。

7月15日(土) 曇り

 松浦寿輝氏が芥川賞を受賞したのを新聞記事で知る。自分のことのようにうれしい。映画「メッセージ・イン・ア・ボトル」(なぜかV・ウルフの「燈台へ」を思い出した)「逃亡者」(何故か「モンテクリスト伯」を思い出した)を借りて、リスニングの練習をした。TOEICの教材として届いたLongman Advanced Course を少しやった。

7月16日(日) 晴れ

 日経朝刊。「詩歌の森」では芳賀徹氏が「日本人の魂の原郷 久高島」(集英社新書)の著者比嘉康雄との交遊を紹介している。書評面では川村湊氏が「今を読み解く」シリーズのなかで「日本を映し出す沖縄の「魂(マブイ)」と題して、この本や「おもろさうし」(岩波文庫)、又吉栄喜の作品などを紹介している。企業面ではエヴィダスが8月から立ち上げるTOEIC・英検学習サイト http://www.evidus.com/  映画「Deep Blue Sea」をDVDで。知能を増したサメが怖い。家族で観た。

 7月21日(金) 晴れ

 吉祥寺の古書店「りぶろりべらる」で、ヤコブセン「死と愛(ニールス・リイネ)」(角川文庫)100円、ギブソン「ニュー・ロマンサ」(ハヤカワ文庫)50円、「春秋左氏伝(上)」(岩波文庫)300円。

 King Crimsonの初期の神話的世界を博覧強記の引用でもって解読しようという意欲的なサイト Islands を大発見。胸がときめいた。1971年以来29年ぶりに、King Crimson 初期の世界に Peter Sinfield が仕掛けた罠が、今読み解かれる・・・。驚愕のサイトだ。

7月23日(日) 晴れ

 渋谷は國學院大學でTOEIC受験。難しかった。帰路、東急文化会館内の三省堂でドウス昌代「イサム・ノグチ〜宿命の越境者」(上巻)(講談社、2100円)をやっとみつけて喜んで買った。

7月24日(月) 晴れ

 このドウス昌代氏の労作を疾風怒濤のごとく読んだ。オンライン書店ビーケーワンを思いだし、下巻を注文した。

7月25日(火) 曇り後雨

 昨日夕方注文した下巻がもう今日の午後には宅急便で届いていた。開店キャンペーン中は送料無料。しかも24時間以内に届く(正しくは発送なので、実際は翌々日になると思うが)とあっては、小生のように大型書店をゆっくり回る余裕もないおじさんには大変ありがたい。特製カバーまでプレゼントしてもらった。オンライン書店は、店舗の運営に物件費や人件費を充てる必要がないので、そのぶん、コンテンツの情報発信に力をいれることができる。よくよく考えれば、従来、書店はほとんど情報発信をしてこなかったことに気がついた。このBK1、HPもなかなか面白い。

 イサム・ノグチ。http://www.noguchi.org/  実は彼の父である詩人野口米次郎には高校生のころ少し興味があったのだが、その息子がこんなにも世界的な偉大な芸術家であることはつい最近知ったのだ。終生つれない仕打ちをした父を超えたのは勿論のことである。

 午後、大井町にて教育機器の展示会見学。驚異的に安価なビデオサーバー・システム。その足で、京急線上大岡駅に数学のH先生宅訪問。数学DBの夢を語り合って幸せだった。F君、Y君と同行。夜はずぶぬれになって帰宅し、件の本にめぐりあった次第。

 AppleのG4 Cube が社内のマニアの間でも話題になっているが、日曜・今日と山手線にのると、インターリンクというところが扱ってる、マリンブルーの小さい立方体のサーバーのCMが目に付いた。F君の説に拠れば、このマリンブルーのロマンチックな可愛らしい立方体もAppleを抜けた技術者が開発したのだとか。

7月30日(日) 晴れ

 イサム・ノグチの評伝を、読了した。このところこれほどまで惹かれる本にであってなかった。このところ、私は、自分の限界がみえて苦しい。IT技術の限界・父親として夫としての限界。<男性>としての限界。仕事人としての限界。芸術を志した人間としての限界。<ひとは向上しようとする限り悩むものだ>と唐突にゲーテの言を思い出したりするけど、自分は辛い。限界・・・。そういえば<時間>の限界ということもある。さて、イサム・ノグチの生涯は、人間が実存的に抱えているこれらの限界を、不断にダイナミックに、驚くべき情熱と行動力で、破壊しつづけようとした跳躍の連続だった。ま、うまく書けないが、彼の生涯のいきかたに、いま勇気づけられながら、自分を振り返っているところなのだ。(図は1968年の作品 Red Cube、ウオール街)

 http://www.consolstile.com/noguchi/      

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