10月29日(土) 曇り時々雨

早朝目が覚めて,ふたたび眠る。仕事は休むことにした。朝方,富士見台の中古一戸建てを見に行く。近隣は閑静な高台の住宅街なのだが,当の一角はなんだかみすぼらしくがっかり。良い散歩にはなったけど。

村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス (上)』(講談社,105円)@BookOff。午後は酎ハイ飲んで中島みゆきのレコードを聴く。VICTORのレコードプレーヤーQLY-55Fの電動アームがだいぶいかれてきた。もうすぐ25年になる代物だもの,くたびれて当然だ。夕方睡魔に襲われて眠る。家族は光が丘のホテルに食事にいった。

10月28日(金) 晴れ

村上春樹『羊をめぐる冒険』(講談社,450円+送料),『レキシントンの幽霊』(文藝春秋,98円+送料)着。これで『ダンス・ダンス・ダンス』以外のすべての長編小説・短編集は揃った。

10月25日(火) 晴れ

模試の処理は難解な局面だが,忙中閑有りのたとえどおり,早く帰宅した。帰路,自宅そばのBookOffで,村上春樹『スプートニクの恋人』(講談社,105円),『ドン・キホーテ 続編1』(岩波文庫,105円)。前書は昨秋,志木の東西書房でIさんと一緒に買った本だが,長男にとられたので買いなおし。後書は,ダブリと判明したが,まあ安いからいいとしよう。村上春樹蒐集熱がおさまらない。

10月23日(日) 晴れ

村上春樹の一連の短編集を買った。『パン屋再襲撃』(文藝春秋,341円),『回転木馬のデッド・ヒート』(講談社,341円),『神の子どもたちはみな踊る』(新潮社,700円)@BookOff。

『神の子どもたちはみな踊る』のなかでは,「蜂蜜パイ」が秀逸。次点は「タイランド」。不意をうたれて涙が止まらない。委細ははぶくが,私にだってまだ物語に涙する能力があるのだった。

昨日は富士見台の一戸建てをみて回った。4500万円から6000万円なり。営業マンはしきりに長所を力説する。夫婦で拝聴。

10月20日(木) 晴れ

クナッパーツブッシュが指揮した『Wagner ラインの黄金・ワルキューレ』(1000円)をBookOffで買っておいた。ああ,贅沢にはついに縁がないけど,願わくばWagnerのDVDを買い込み,5.1チャンネルのAVセットで堪能してみたいと,ときどき思う。昔日,つまり30年くらい前,中目黒のぼろアパートで,このクナッパーツブッシュさんのベストオブWagnerを,聴いていたっけ。その何枚かはHUNTERにうっぱらい,恋人とのささやかな食事に化けたのだったか。でも1枚は残っている。

村上春樹を探して古本屋を巡る。しかし,肝心の本はみつからない。

Kieth Jarret ”ケルン・コンサート”(1140円,送料こみ)@Amazon。

10月15日(土) 晴れ ふたたびKieth Jarrett『The Melody At Night, With You 』を聴く

長男のおかげで再び村上春樹に戻ってきた。手持ちの単行本をかき集めて,ミニコレクションを本棚に並べる。『ノルウェーの森』がみつからぬ。トランクルームにでも送ってしまったか。今朝,妻と近所を散歩したついでに,近くのBookOffで,『ノルウェーの森』(上・下),『国境の南,太陽の西』(以上講談社)『村上朝日堂 はいほ〜!』(文化出版局)計420円を購入。のち,近所にできた大病院,順天堂病院のなかを見学し,三省堂他をめぐる。和風レストラン天狗で夫婦水入らずの昼食を楽しむ。しょうもない人生だが,せめて妻くらい慰めねば。

☆西郷信綱『古事記注釈 1』(ちくま学芸文庫,350円)@藤井書店。

岡崎武志さんのブログで,古書店主高橋徹さんの新刊『月の輪書林それから』(晶文社)がでたのを知った。いちおうAmazonで半額程度で予約をいれておいた(せこいネ)。

夜は雨。『国境の南,太陽の西』を読了。

10月10日(月) 雨 Kieth Jarrett『The Melody At Night, With You 』を聴く雨の夜

村上春樹はいまや長男の好きな作家なのであります。二世代ローンとか二世代住宅というのがありますが,二世代読書というのもあるんですね。そういうわけで新刊の『東京奇譚集』は主に息子のために買ったのですが,買うとやはり読みたくなります。息子が持ち歩いているときは,かわりに『レキシントンの幽霊』を読んで己を慰めました。なに過不足ない日常の,存在論的な不安を静謐に描いています。

『東京奇譚集』では,「ハナレイ・ベイ」にこころうたれました。(まだ全短編を読んだわけではありませんが) 今日もまた残務山積,吉祥寺に向かうバスの車中で,ふいをうたれて涙が零れました。

雨の夜,タクシーで帰宅しました。2620円とんでしまい,哀しい。

☆中井久夫『アリアドネからの糸』(みすず書房,1840円),村上春樹『アフターダーク』(講談社,740円)(ともに送料込)@Amazon。

 

10月9日(日) 曇り

☆中島賢二編訳『コンラッド短編集』(岩波文庫,903円)@上石神井。岩満重孝『百魚百味』(中公文庫,105円),林周二『数学再入門2』(中公新書,105円)@BookOff。

10月8日(土) 曇り

昨日は研修会の関係で恵比寿にでかけた。前回恵比寿に降り立ったのが2000年の秋だから,5年ぶりになる。駅前から会場のウェスティンホテルまでの街並みの整然としていることよ。また当のホテルもなかなか風雅なホテルであった。NYC仲間のKさん・Tさんとも再会。Tさんの成増校就任に祝いの言葉を。

南洋のパラオには戦前の日本統治の時代に日本人が建てた建物がいくつも現存していて今なお現地のひとびとに愛されていると。これは熊本県立大の辻原助教授の現地レポート。(日経10月6日朝刊文化面)中島敦の名前こそでてこなかったが,中島敦が歩いた建物もおそらくそのひとつだろう。なんだか不思議な気分になった。

その日の夕刊,脳科学者茂木健一郎氏のコラム。「クオリア」。人間の意識の最奥の,深くて豊かな感動体験,現世に生きてあることの豊饒な喜びに,脳科学が挑戦しているらしい。そういえば,音楽でも詩でも,はたまた日常の体験でも,恋愛でも,旅行でも食事でも,かように深い喜びなんて,このごろとんと失せてしまったなと,さみしく思う。

☆柴田英寿『「お先に失礼!」する技術』(1,060円),Kieth Jarrett『The Melody At Night, With You 』(2000円)@Amazon。

10月5日(水) 曇りときどき雨

大塚久雄『生活の貧しさと心の貧しさ』(みすず書房,650円)@石神井草思堂。精神(ガイスト)なき専門家と,心情(ゲミュート)を喪失した享楽人。オルテガやWeberにはいずれアプローチしよう。

寂しいことに最近は古本屋でも大方の本はパスしてる。新刊本屋はいうにおよばないが,それでも『コンラッド短編集』(岩波文庫)や水木しげるの南方熊楠評伝マンガ(角川ソフィア文庫)あたりは,なんとかチェックしているところ。

10月2日(日) 晴れ 趣味としての数学

理工系の数学入門コースから,戸田盛和『ベクトル解析』,戸田盛和・浅野功義『行列と一次変換』(岩波書店,計2000円程度)を買った。これで同シリーズは1〜6まで揃ったことになる。続々と揃った大学初級の入門書を,ぼちぼちかじる毎夜。高校で学ぶ,ベクトルや行列・微分積分や複素数平面が,新たな世界へ拡がってゆくのが楽しい。汗をふきつつ登った山の峠から,ひろびろとした風景を楽しむのに似ている。

今朝の日経書評で,マーカス・デュ・ソートイ『素数の音楽』(新潮社,2400円)を吉永良正氏が褒めているのを読んで,原書のMarcus Du Sautoy"The Music of the Primes: Searching to Solve the Greatest Mystery in Mathematics" (1382円)をAmazonで注文した。素数の分布に関する「リーマン予想」については,すでにJohn Derbyshire "Prime Obsession" (邦訳『素数に憑かれた人たち』(日経BP社)を持っていて,約1/4程度を読んで休止中のわたしだ。休止中の本に加えて同一テーマの本を買い込むなどあまり良いことではないが,衝動買いしてしまった。

新潮社の数学読み物としては,『四色問題』『ケプラー予想』の2冊が,いま吉祥寺藤井書店の書棚に安価でおいてある。

☆村上春樹『東京奇譚集』(1470円)も注文。

 

 

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