7月31日(日) 

という訳でブローティガン『アメリカの鱒釣り』(新潮文庫,540円)@三省堂。昨夜少し読んだが,案の定没入できない。残念だがブローティガンは当面パスしよう。だいたいアメリカのポストモダン文学とでもいおうか,バースとか,ピンチョンとか,カート・ヴォネガットとか,カーヴァーとか,ほとんど読んだことがない。若い頃に手薄だった領域は,やっぱり自分に向いていないってことを実感。ニューヨーク体験のあとで,現代のアメリカ文学にも手を染めたいのだけど,もう小説を読むようなゆとりや気力はわたしには失われてしまったようだ。

7月30日(土) 曇り  年中無休

この間,買ったのは,金子光晴『どくろ杯』(中公文庫,350円)と,『高橋是清自伝 上』(中公文庫,105円),佐久間賢『問題解決型リーダーシップ』(講談社現代新書,200円)のみ。古本買いまで夏バテになってしまって,もう道楽は残ってない。仕事・仕事の連続である。その仕事・仕事にげんなり・うんざりし,昨日は職場のある吉祥寺を離れて青梅街道沿いの華屋与平衛でランチ(1200円余)。時間帯がずれていたので,広々として見晴らしのよい店内に客はまばら。職場を遠く離れてすこし気分転換になった。味はそこそこだったが。

岡崎さんもブログを休むという。その気持ちもわからないではない。なんせプロだしね。

今朝は,Mario Livio "The Golden Ratio"(1481円),ゴーティエ『キャピテン・フラカス 中巻』 (岩波文庫,588円),リチャード ブローティガン『西瓜糖の日々』(河出文庫,798円)の3冊をAmazonで買っておいた。アソシエイトのギフトカードが2000円余送られてきたため。岡崎さん激賞の新潮文庫新刊ブローティガン『アメリカの鱒釣り』も買わねばなるまい。

ああ,低調也。仕事のゆくえがどうなるのか。夜明け目の覚めぬ朝はない。

7月26日(火) 雨のち曇り

台風の夜,ねこは窓際で外をうかがう。室内に流れるのは,Postロマン派とでもいうか,Harold Buddの『蝶の夢』。

7月25日(月) 曇りのち雨

涌井良幸・涌井貞美『EXCELで学ぶ多変量解析』(ナツメ社,2730円)@Amazon。

7月22日(金) 曇り

帰国後,読んだのは,大岡昇平『萌野』(講談社)。書友Iさんのご指摘のとおり,出色のNYC滞在記であった。15年ほど前一度読んだことがあって,そのときも興趣深いものがあったが,今般,徒歩と地下鉄でマンハッタン島を縦横断したのちに読んでみると,まざまざとあの日々が甦るのだった。文明批評も的確このうえない。惜しむらくは入手しづらい本であること。講談社版→講談社文庫版(古本屋でも1回しかみたことがない)を経ているのだから,文芸文庫版で復活してもおかしくない隠れた名作だと信じている。

毎日忙しい。くたくたと働いている。長男は,自転車(マウンテンバイク)に乗って,日本横断の旅にでた。

7月18日(月) 晴れ

帰国前後の忙しさは目が回るほどで,正直ゆっくり休みたいところ。古本買いもさすがに夏バテの様相。

豊田秀樹『共分散構造分析(入門編)』(朝倉書店,5775円)@啓文堂。島宗理『インストラクショナルデザイン―教師のためのルールブック』(米田書店,2100円)@Amazon。齋藤孝『天才がどんどん生まれてくる組織』(新潮選書,1155円),宮脇檀『男の生活の愉しみ』(PHP文庫,100円),猿谷要『世界の都市の物語 ニューヨーク』(文春文庫,105円),島村洋子『しようよ。』(光文社文庫,105円)。

7月7日(木)ニューヨーク旅行(5日目)

朝いちばん,地下鉄でヤンキースタジアムに向かい,ヤンキーズ戦の当日券を入手。内野席一人75$也。当日券入手に気を良くして,再度地下鉄で5番街まで引き返し,MOMA(近代美術館)でふたたび濃密な美術体験。2004年にリニューアルオープンしたMOMAの建物は,日本人建築家谷口吉生氏の設計。「はかなくエレガントで,かつ力強い」。実際,ためいきがでるほど美しい空間だった。NYの美術館は,フラッシュさえ焚かなければ写真は自由に撮れるらしい。ここでもその美しいたたずまいを写真に収めようと思ったが,生憎電池が切れてしまった。(日本だとコンビニやキオスクでアルカリ電池なぞどこでも買えるのだが,NYはこういうとき不便。結局,美術館をでて暫くのところの家電ショップで購入したが,不便はこのうえない)

 

※写真左。5番街。写っていないが左にヒルトン。正面が5年前に滞在したワーウィックホテル。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7月6日(水)ニューヨーク旅行(4日目)

なんだかベタな観光記だが,しょうがない,続けよう。朝はコロンビア大学訪問。写真は図書館の一景。この建物の右脇の書店で,コロンビアブランドのTシャツと,リルケ対訳本を購入。しあわせなひとときでした。で,いろいろあって,次はアメリカ自然史博物館。古生物学・人類学・天文学がテーマの,なかなか侮れぬ博物館。写真は恐竜(トリケラトプス)の化石標本だが,この古生物学フロアでも,人類学フロアでも,よくよく英文の説明をよむと,じっくり詳しく解説してあって,案外ためになるのであります。

そののち,タイムズ・スクウェアで若いメンバーのお買い物につきあい。写真のあと,激しい夕立と落雷があり,濡れて宿舎にたどり着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7月5日(火)ニューヨーク旅行(3日目)

朝はやく,島の南端まで地下鉄で移動し,リバティ島の自由の女神観光フェリーに乗船。どこでも警備がものすごく厳しい。フェリー乗船の前と,島に上陸したのちの2回,入念な持ち物検査がある。移民の歴史がよくわかった。

こののち,ウオール街とグラウンド・ゼロを見学。写真はウオール街の一角にあるイサム・ノグチの赤い立方体という彫刻,このすぐそばに9.11の跡地があるのである。イサム・ノグチは札幌モアレ沼公園の完成もあって,このところ日本のマスコミでも多く取り上げられる。ブロンクス郊外にあるイサム・ノグチ記念庭園美術館には足を運べなっかたが,この彫刻や,MOMA(近代美術館)所蔵のテーブルにめぐり合ったのでよしとしよう。

こののち,若いメンバーに誘われてソーホーやリトル・イタリーの界隈を買い物かてら散策。イタリア移民の住んでいる街は建物もみなヨーロッパ風で,移民のつちかってきた長い歴史がしのばれる。

この日は,夜,エンパイアステートビル最上階の展望台で夜景を楽しんだ。生憎の小雨模様だったが,マンハッタン島の全貌が眺望できた。

 

 

 

 

7月4日(月)ニューヨーク旅行(2日目)

228回目の独立記念日で,オフィスや商店はほとんどお休み。徒歩15分程のグランド・セントラル駅まで周遊券(24$)を買いに出かけたが道に迷う。しかしこのお陰で,街の構造が体得できた。南北の方角がわかり,アヴェニューとストリートの表示すらわかればどこにいるか分かる。

朝方は国連本部見学。開館まで国連本部の近隣を散策。休日とて犬を連れた老若男女が多い。静かな独立記念日の朝である。開館と同時に国連入り。日本人向けの日本語ツアーもあるようで係員はしきりに勧めてくれたが,中国女性のガイドになる英語ツアーを選択。これは正解だった。東西各国の見学者たちのものの見方捉え方がよくわかった。

午後はメトロポリタン美術館。主に20世紀の現代美術を堪能。時差ぼけのせいかひどく眠く,キリコの絵の前の椅子に座り込んでまどろむ。しかし幸せな時間であった。

帰路は徒歩で5番街の目抜き通りを散策。ティファニー他名店が勢ぞろいだがほとんどお休み。

夜は,宿舎に戻り買い込んだビールや食料を肴に,イースト・リバーの花火大会を観覧。独立記念日恒例の盛大な花火大会で,マンハッタン島の東岸に繰り出した見物客の群れが凄い。

 

 

 

 

7月3日(日)ニューヨーク旅行(1日目)

1:45成田集合。午後3:45発のNW便にのり,機中で12時間を過ごす。昼とも夜ともつかぬ長い無国籍な時間を,よく眠った。日付変更線の関係でJFK空港に着いたのも,同じ日曜の午後4時ごろ。タクシーで宿舎入り。宿舎は2nd Aveと西40thストリートの交差したところにあるコンドミアムの34階。着後,近所のスーパーで食料などを買い込み,近くの中華料理屋で夕食。 (写真は宿舎からの眺め)

 

 

 

 

 

 

7月3日(日) 7月9日(土) ニューヨークで買った本・読んだ本(NY旅行記番外編)

Colombia大学構内の書店で,Rilke "Duino Elegies and the Sonnets to Orpheus"(Mariner Books 14.00$) 10年前のUSA旅行でも,ドイツの名詩選を記念に求めている。こうしたドイツ語の原詩と英語の訳を見開きに収めた体裁の本は,英訳を通じて原詩の構造をつかむのに便利だ。もともと英語とドイツ語は同根だしね。深夜,宿泊したコンドミアムの地下のコインランドリで,乾燥機を回しながら,訳者Poulin氏の序文やオルフェウス・ソネットのいくつかをしみじみと読んだものだ。 Colombia大学の本屋の書棚を眺めているひとときは,なぜかとてもほっとした。やっぱりどこにいても本屋は落ち着く。他に,ランボオの原詩・英訳を見開きにした全集(14$くらい)もあってそそられたのだけどこちらはパス。旅行中の本はかさばるから。でも帰国した後無性に買いたくなった。(いまAmazonで探してみてあらかた見当はついたが,今回は見送ろう。)他に,グランド・セントラル駅の構内の本屋で,Mario Livio" The Golden Ratio",これは黄金分割の入門書だが,平積みになっていて,こちらも大いに惹かれたのだけど,宿舎に戻ると,日本のAmazonでも同額で買えそうなので,パス。近々買おう。

ひたすら歩きに歩いたNY旅行だったが,BarnsAndNobleや紀伊国屋には立ち寄らぬまま。ニューヨーカーの読書嗜好も観察したかったが,地下鉄の車中で本をよむ御仁はあまりみかけなかった。プライベートな読書は車中に持ち込まない慣習なのかもしれない。かくいうわたしは,旅行途中から無性に活字が恋しくなり,かばんにしのばせてもってきた『金子光晴自伝』(講談社文芸文庫)を地下鉄・宿舎で読みついで読了。アジア・巴里を放浪した若き日の詩人と己が妙にシンクロした。

残念なのは,ニューヨークの古書店がみつからなかったこと。まあネットで探せばどこにあるか解るんだろうけど,旅行中そうとう歩いたにもかかわらず目抜き通りにはそれらしい古書店はみつからなかった。ゴールドストーン夫妻の古書店奮闘記(ハヤカワ文庫)を読むと,あちらの古本屋は敷居が高そうだが,冷やかすだけでも覗いてみたかった。

※『GuideLine7・8月号』(河合塾),まっぷるマガジン2005『ニューヨーク』(昭文社,1000円)@成田。

 

 

 

7月2日(土) 曇り

ゴーティエ『キャピテン・フラカス』(上・下)(岩波文庫,350円)@藤井書店。いい買い物したなとにんまりしつつ,紐をほどいて気づいた。中巻が抜けてた。ちょっとショック。絶版文庫の中巻だけの入手は難しかろうと,意気消沈しながら高原書店などで検索すると,不幸中の幸いというか,実は最近復刊がでてたんですね。まだ在庫があるようなので近々Amazonで買おう。

日本テスト学会の第3回大会が8月に早稲田大学で開催される。無料公開されるシンポジウムに興味がある。『心理テストの効用をめぐって−21世紀を展望する』『e-Learningの高度化とテスト理論』http://www.f.waseda.jp/matsui-t/JART2005/  忘れずに出かけることにしよう。

明日からニューヨークというのになんにも準備してない。仕事は山積。生活の用事もあれこれ。いったいどういうことになるやら。


以下生活の記録。散髪@千円床屋。ヤマダ電機にて,息子の部屋のクーラー買い替え。設置工事やら廃棄料を含めて約5万円。NY旅行の携行PCとしてNECのLR500CD 163,000円(−ポイント16,300円)を買い,午後セッティングに精を出す。歯医者,2840円也。その後,職場に赴き,ひたすら残務。株式配当金の告知書を受け取り,そそくさと押印。その間,妻には,NY旅行用にひごろ買いなれない服を買ってもらった。

 

 

[HOME]