6月30日(木) 

雨は降り続き,仕事は増え続ける。Iさんからのメールにお返事書くヒマなし。週末にでも返事書きます。

Google Earth。全地球を網羅した衛星画像の閲覧ツール。伸縮自在な地球を掌につつんでぐりぐりまわして遊んでいるスターチャイルドにでもなった気分。おそろしくはまります。Windows専用の無料ソフト。地理の先生なんか感涙ものではないでしょうか。

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2005/06/29/8193.html

6月26日(日) 晴れ

朝方,神田のKさんの事務所に。神田駅から吉祥寺に移動して,仕事を6時間ほど。帰り道,バスが混んでいたし日曜は渋滞ののろのろ運転で鬱陶しいので,荻窪に引き返し,環八経由のタクシーで帰宅。昨日今日と交通費がかさんだ。神田古書街のそば,荻窪,吉祥寺と移動しながらも,古本屋は一軒も覗けず。忙しかった。ただそれだけ。

6月25日(土) 晴れ

仕事は丸一日お休みとし,恒例の古本屋ツアーにでかけた。メンバーは,『本読みの快楽』のかねたくさん,『種村季弘のウェブ・ラビリントス』のやっきさん,そして36年来の書友 Iさんである。 今,これを書いているのは日曜の朝だが,すにでかねたくさんは,平成日和下駄と題して立派な紀行文をアップしておられる。筆まめぶりに実に頭の下がる思いである。私は市川にも京成線沿線にも疎く,昨日も総武線や京成線に乗りながら,隅田川・荒川・中川・江戸川と,鉄橋で渡る川の名を復習しているようなありさまだから,どうも気の利いたことが書けそうにない。申し訳ないが,詳細はかねたくさんの平成費日和下駄をご覧いただきたい。(かねたくさん,過去の古本屋ツアーに,2002年7月の高円寺・西荻窪編がぬけております)

気の利いたことが書けないのにくわえて,気の利いた本も買わなかった。これは,ツアーにむけて意気を高めようと数日前に読んだ嵐山光三郎『古本買い十八番勝負』(集英社新書)の購入本の濃ゆさに逆に気勢を削がれてしまったことに因る。嵐山さんの新刊は,表題からも察せられるように,老若男女いりまじってテダレの読書家のみなさんが,その日一万円札一枚以内で購入した古本の成果を競うという趣向の本。釣果?にも全体に黒っぽい本が多く,披露されるウンチクにもただならぬものがあって,こりゃ負けたわと思った。これが尾を引いた。

前置きが長くなったが,この日通った本屋と買った本。
・BookOff練馬高野台店。武者小路実篤『友情・初恋』(集英社文庫,250円),『ロミオとジューリエット』(岩波文庫,250円) ※息子用
・BookOff本八幡駅前店。『立原道造詩集』(角川文庫,105円),丹羽健夫『予備校が教育を救う』(文春新書,350円) ※息子用,仕事用。
・本八幡駅南口「コモハウス」。絶版文庫の品揃えが立派。特に新潮文庫や角川文庫の往年の近現代文学が充実している。Iさんはここで伊藤整『得能物語』『得能五郎の生活と意見』(ともに新潮文庫)を購入。私は,フィリップの岩波文庫コレクション『若き日の手紙』『ビュビュ・ド・モンパルナス』『朝のコント』『短編集小さき町にて』(全て岩波文庫,800円)。フィリップは手薄だったのでこの機会に揃えた。
・ 京成八幡駅南口山本書店。なかなか品格のある本屋。
このあと,Iさんのご提案で毎月第4土曜日・日曜日に公開されている水木洋子邸を探訪。 参考http://www.city.ichikawa.chiba.jp/bunka/mizuki/index.htm 
また,かねたくさんのガイドで,現存している荷風終焉の家と,亡くなる前日まで通ったという大黒屋という蕎麦屋を見学。
こののち京成線市川真間駅に移動。

・青山堂 一見なんの変哲もない古本屋の奥に,鬱蒼とした古書の一大コレクションが!これには驚いた。
・智新堂書店  稲垣足穂のコレクションあり。値段は高め。『ヴァニラとマニラ』(仮面社)が5000円超など。

さて,ここから堀切菖蒲園駅へ移動。最後の青木書店。下町の理想のような古本屋。通路が狭い。整然と分類された本がぎっしりと天井にとどく高さまで並べてある。将来わたしも生涯に買った本を一箇所に集めるとすればこんな書庫がいいなと妙なことを考えた。安岡章太郎『僕の昭和史1』(講談社,500円)を買った。

近くの居酒屋で打ち上げ。なんだか川本三郎さんみたい。飛び交う会話もね。

帰路,日暮里の乗換え口が混雑しているのに閉口していたら,Iさんが近くのバーで1杯おごってくれた。NY洋行を祝して乾杯。アイリッシュ・ビールまろやかな泡美味なり。

 

6月24日(金) 曇り

嵐山光三郎『古本買い十八番勝負』(集英社新書,735円)@西荻窪今野書店。齋藤孝『勉強のチカラ』(宝島社,750円),川島武宜『日本人の法意識』(岩波新書,205円)@Amazon。久しぶりに,西荻窪の愛らしい本屋さん・今野書店で新刊の棚を眺めると,高田里惠子『グロテスクな教養』(ちくま新書)なんていう挑発的な表題が眼に飛び込む。あれっと思って調べると,案の定,あの『文学部をめぐる病―教養主義・ナチス・旧制高校』の著者なんだな。納得。そういえば, 竹内洋『教養主義の没落―変わりゆくエリート学生文化』(中公新書)も未読。今,踏み込む気力はないが,備忘のために書いておこう。

先日,加賀乙彦が倉橋由美子の追悼文を寄せた日経朝刊のコラムの横に,イサム・ノグチの遺志をついでこのたび完成した札幌のモエレ沼公園を紹介した文があった。札幌芸術の森美術館のイサム・ノグチ展も7月から催される由。http://www.mocas.jp/

6月23日(木) 雨のち曇り

二宮清純『勝者の思考法』(PHP新書,200円),別冊新評『花田清輝の世界』(昭和52年,100円)。かの未読王さまもブログで日記再開。http://midokuoh.cocolog-nifty.com/

熊襲さん!あのお方もブログで再開ですよ。 http://zero.s79.xrea.com/zero/ ほんと,ブログが増えてきましたね。わたしもgooで始めようかしら?

で,仕事の昼休みと帰りに,『アンネの日記 完全版』(文春文庫,200円),アンネフランク財団編『目でみる「アンネの日記」』(文春文庫,200円),岩川隆『決定的瞬間』(中公文庫,105円),ナンシー関×町山広美『隣家全焼』(文春文庫,105円)@藤井書店・BookOff。

 

6月21日(火) 曇り Musical Baton

由里葉さんからバトンを渡されたので,ブログからブログへの音楽アンケートを書きます。

●Total volume of music files on my computer (コンピュータに入ってる音楽ファイルの容量)

8MBくらいか?あまり関心なし。やっぱり,音楽データは非圧縮のPCM方式じゃないとねえ。

●Song playing right now (今聞いている曲)

ふだん音楽はBGMにしない。聴くときに聴くというスタイル。

●The last CD I bought (最後に買った CD)

CLIP CRHYMERZ『重ねる積木』(1200円)。BookOffの有線で聴いて,ネットで探り当てた。HIPPOPは長男の趣味。でもこのバンドやビリケンなど親父がみつけたバンドもある。キックザカンクルーの『クリスマスイブ』(元唄は山下達郎)が良い。

●Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me (よく聞く、または特別な思い入れのある 5 曲)

King Crimson。中三の秋から,もう30年以上聴いてます。 YES。最近になって"Fragile"の緻密さがわかってきた。Pink Floyd。最近はもう聴きませんけどね。高校生のころ"Echoes" で薬なしでトリップしてました。Wagner。最近はDVDのお陰で手ごろに楽劇が楽しめるようになりましたね。昔々,五味康祐は,年一回,歳末に延々と放送される,バイロイト音楽祭を録音するため,一日がかりでNHK-FMにチューニングしておいたチューナーのつまみを,娘がかってにさわったといって怒ったとか。Debussy。弦楽四重奏曲。深夜この曲を聴くと,平凡な日常の夾雑物がゆっくり剥落してゆき,こころ楽しかった少年時代の想い出がふつふつと湧き上がってくるのです。何故かしら。 他いろいろ。

●Five people to whom I'm passing the baton(バトンを渡す 5 名)

だいいち,ここはブログじゃないし,みなさん忙しそうなので,ここで終端。

6月18日(土) 曇りのち晴れ

長男は卓球の試合,次男は友人たちとディズニーランドにでかけたので,夫婦だけでランチにでかけた。川沿いのサイクリングが心地よい。光が丘ムッシュガーデンにてデザートつきランチ。店向いの公園の緑がちょっぴり非日常の気分にさせてくれる。帰路,光が丘BookOff(元ユニクロの店舗だった)で,四方田犬彦『日本映画史100年』(集英社新書,350円)。午後ざっと通読したが,類書にない斬新な視点が随所にありためになった。先日観た岩井俊二監督は末尾の頁で最近の動向として扱われている。「大言壮語を避けて,ミニマルな思考のなかで自己の世界を擁護(確立ではなく)していこうとする傾向」があると。それらは「巧妙な借用」「表層的な意匠」にとどまるのかどうか,まだわからないと結ばれる。

他に高野台bookOffで,ノサック『死神とのインタビュー』(岩波文庫),永井龍男『わが切抜帖より 昔の東京』(講談社文芸文庫),上坂冬子『貝になった男』(文春文庫)を買う。また,Amazonでは,『MSX MAGAZINE 永久保存版』(アスキー,2036円)・シュティフター『男やもめ』(岩波文庫,588円), CLIP CRHYMERZ『重ねる積木』(1200円)。 CLIP CRHYMERZは,先日BookOffの有線で聴いたのがきっかけ。ヒップポップ+ベートーベン+悲愴で探りあてて長男に紹介したところ買って欲しいと。

6月17日(金) 曇り なにも買わず

公休の日だが当然仕事が木曜で片付くはずもなく,午後から職場に。テキパキといやグダグダと残務をかたづけ,しょうもない会議に出席し,仕事を終えた。やっと週末だ。弊社本館ビルのそばの古本屋BookStasionに立ち寄り,中央公論社版金子光晴全集バラ各1000円などをゆっくりチェック。金子光晴の詩を体系的に再読したいが,昭森社版の旧版全集(全5巻,2500円)を買うか,オーソドックスに中公版(詩I〜詩V)で揃えるか迷っている。中公版は,昭和51年頃,第2巻(初回配本)のみ買ったままになっている。実家にあるのだろう。そこからまっすぐ家に帰ろうと思ったが,気が変わり,西荻窪の古本屋へ立ち寄った。しかし今日はついに買わず,そのまま環八の裏道を北上して帰宅。

6月16日(木) 曇り

石川欣一『比島投降記』(中公文庫,200円)@藤井。『夢声戦争日記』,終戦直後を拾い読みしているが,夢声の感慨がなかなか面白い。

6月15日(水) 

土屋賢二『われ大いに笑う,ゆえにわれ笑う』(文春文庫,250円)@高野台B。初めての土屋賢二を期待してよんだが,なんだか疲れたあたまではどこが面白いかわからない。

6月14日(火) 曇り

倉橋由美子が亡くなった。ちょっとショック。『暗い旅』の刊行当時の盗作論争(ビュトールの『時間割』)などを仄聞するに,当時の文壇はずいぶんつまらんことでケチをつけたもんだなと思わなくもない。『暗い旅』『聖少女』他,好きな作品がある。ご冥福をお祈りします。

いっぽう,メーリングリストには高校の同級生の訃報も流れた。中年クライシスというのか,心身をいたわって生きなければいけない年頃だ。

6月12日(日) 曇り・晴れ

家にいてIRTの本を読むのにも飽き,例によって荻窪・西荻窪を経て職場にいった。(職場にいかぬ一日とてない。) ささま書店店頭で,ロゲルギスト『物理の散歩道』(岩波書店,105円)※ダブリ,新潮日本文学『武者小路実篤集』(105円)※息子のため,『定本 八木重吉詩集』(弥生書房,315円),『夢声戦争日記』(全7冊揃い,5250円)を買った。西荻窪吉祥女子高のそばの公園で戦利品を確認。

Kさん・Iさんとご一緒の市川古本ツアーの日取りが決まった。NY旅行に関して,元職場のNTさんからお祝いのメールを頂戴した。夏は鹿児島に帰省して,卒業30周年記念の同窓会と,母とそのお姉さんの,喜寿・米寿の祝いをする。神田のKさんからもオファーをいただいている。・・・ 人生あいかわらず低調のつもりで気楽にしていたら,なんだか急ににぎやかになった。職場にも今日から中途採用のひとりが加わる。会議会議。しごとしごと。大丈夫かしら。

6月11日(土) 曇り

『アメリカ口語教本 上級用新訂版 CD版』が届いてびっくり。冊子はついていないのね。で,これまた急きょ『アメリカ口語教本―上級用』(研究社,1000円)を注文。着々とニューヨーク行きの準備が整ってきた。準備だけは(笑) ノートPCも買いたいもんだ。赤瀬川原平編『全日本貧乏物語』(福武文庫,180円)@藤井書店。

6月10日(金) 

『GuideLine 6月号』がK塾から届いた。中薗英助『鳥居龍蔵伝―アジアを走破した人類学者』(岩波書店,1480円)を衝動買い。

6月9日(木) 晴れ

7月にNewYorkへいくことになった。会社のメンバーと一緒だけど仕事じゃない。観光みたいなもんだ。英会話が心配なので,急きょ『アメリカ口語教本 上級用新訂版 CD版』(研究社,4400円)をAmazonに注文。上級編が難しければ中級に遡ろう。

松たか子主演の『四月物語』を借りてきて一気に観た。演出にキザなところがあって,それほど感心しなかった。

6月8日(水) 曇り

岡崎武志さんのブログが冴えてるなあ。なにがどうということはないんだけど。今朝も,岩井俊二監督・松たか子主演の『四月物語』を紹介しておられるが,これが無性に観たくなった。

6月7日(火) 曇り

会議や研修の連続でほとほと疲れる。自分の無力さを痛感する。岡崎武志さんのブログで岡谷公二の著作『南海漂泊―土方久功伝』(河出書房新社)を知りネットで探してみるが,たしかにどこにも見つからない。このひとの『南の精神誌』は沖縄民族学の本で,感興深く読んだものだ。

実は,『MSX MAGAZINE 永久保存版』(アスキー,2625円)なんて雑誌が欲しいのだが,現在ぐっとこらえてるところ。なんといっても今や幻となった傑作パズルゲーム”Castle””Castle Excellent”揃いが,Windowsで動作するMSXのエミュレータといっしょにバンドルしてあるのが凄い。 ”Castle”は,今を遡ること22年前,当時の8bitパソコンFM-7で遊んだゲーム。当時の媒体はなんとカセットテープで,富士通製の専用テープレコーダでプログラムを読み込むのに十分もかかるありさまだった。今,ちょっとしたレトロゲームブームで,このゲームも,Windows上で動作可能な版が他にもあり,ネットでダウンロード購入できる。いい時代になったもんだ。今朝みつけた全MAPを貼っておこう。(出典:http://www.generation-msx.nl/msxdb/softwareinfo/752)

6月5日(日) 曇り

コナカで背広を2着つくった。ワイシャツやネクタイもあわせて78,000円。その足で荻窪に向かう。ササマで『夢声戦争日記』(中公文庫揃い,5250円)をみつけて,これはなかなか安いなと思ったのだが,先刻の出費が心に重くひびいて,迷った挙句パス。人文書院の『日本の聖と賤』4冊揃い2100円も見送り。 最近はパスばかりだ。心が萎縮してる。迷った末に,岡野弘彦『花幾年』(中公文庫,420円)を記念に買っておく。そののち西荻窪へ。音羽館店頭で,さきほど見送った沖浦和光さん関連で,沖浦和光『天皇の国 賤民の国』(弘文堂,100円)を求めた。その後,職場でいくつかの残務をこなす。

6月4日(土) 曇り

このところ雨にうたれて帰る夜が多い。会議会議の連続で,疲労コンバイしている

チャン・イーモウ監督の『LOVERS』がなかなか良かった。チャン・ツィイーは可憐で金城武の人懐こい笑顔には男も惚れなんばかり。頽唐期の物語設定。国家といい秘教的革命集団といい,所詮は人を駒のように使い捨てるにすぎぬ。ならばいっそ相愛のふたりをそれらから自由にしてアジア的漂泊の旅に旅立たせてあげたかった。

◆豊田秀樹『項目反応理論 事例編―新しい心理テストの構成法』(朝倉書店,3570円)を注文。

朝方,ネコのシャンプーをし,日長一日ネコと遊ぶ。ネコ写真→こちら。長男は文芸坐のオールナイトにでかけ,次男は体育祭の練習に余念がない。

6月1日(水) 快晴

 すべての道がローマに通じるなら,ドン・キホーテよ,でたらめにゆけ(戸井田道三『忘れの構造』序章より)

 (娘)「それも日記に書くのやろ?今日はこんな本を買いました。帰ってパソコンで調べてみると,すごく高い値段でした。うれしかった。とか」「うるさいなあ,そんなこと書くわけないやろ」(山本義行『古本泣き笑い日記』)

昨日。雨のあがった午後に,西荻窪へ遠征した。音羽館にて,シュトルム『白馬の騎手』(岩波文庫,100円)は3冊目。戸井田道三『忘れの構造』(筑摩書房,100円)は山本善行さんお薦めの哲学的エッセイ。ひょっとすると戸井田道三のパースペクティブは思いのほか遼遠なのかもと思わせる。野間宏・安岡章太郎編(水上勉・杉浦民平・大岡昇平・中上健次・宮本常一他)『差別 その根源を問う』上・下巻(朝日選書,200円)を買う。

 

[HOME]