5月29日(日) 晴れ 江古田・青柳書店のこと

昨晩書いた,江古田時代の久保書店のことを調べようと思って,今朝googleしてみると,江古田飲み食いランキング2というサイトに,久保書店や青柳書店がていねいにコメントしてあって,うれしくなった。そのあと,青柳書店で検索すると,なんとまあ,以下のような素晴らしい文章にめぐり合った。筆者は工藤隆雄氏。Amazonで調べると十冊ほど登山・富士山に関する著作があるようだ。

http://www17.ocn.ne.jp/~fujisan/MyPage/menu8.html

※呉智英『大衆食堂の人々』(双葉文庫,p74)でもかつての青柳書店々主の人徳を偲んだ文がある。

5月28日(土) 曇り 

◆酒井健『バタイユ入門』(ちくま新書,200円)@藤井。ざっと通読。

富士見台千川通りの蕎麦屋峰本にて夫婦で天そばを食す。1900円也。そこで別れて,ひとりで中村橋の古本屋に向かう。勘はあたった。サカイにてフローベール『聖アントワヌの誘惑』(岩波文庫,100円)はうれしい発見。

家に戻って再び石神井公園へ繰り出す。MICで島尾敏雄全集(晶文社)バラ各300円を十巻ほどみつけるが,どうせ読まないのでパス。珍しく久保書店が開いていたのでなかを覗くと,いらっしゃいと店主が挨拶してくれた。この前会ったのは十年くらい前かな。初めての出会いはもう26年前,久保書店が江古田の銭湯のそばにあったころだ。当時わたしは貧乏学生。桜台のアパートから徒歩で江古田まで足をのばして,いまはもうない青柳書店とか久保書店とか,落穂舎あたりで安い本を買ってたものだ。当時の久保書店は,江古田に住まう学生たちに人気があって,夜もけっこう賑わっていた。以来幾星霜。今日は久しぶりに何か買おうかなと狭い店内をていねいに探したが買う本なし。前回(数年前)棚にあった角川文庫のバートン版千夜一夜7・8冊はすでになかった。店を出て自転車こぎながらお互い相変わらずの人生だなあと苦笑するのだった。

Amazonで結城信一全集(未知谷)揃い13000円ほどは安いが,これも目下はパス。

5月27日(金) 晴れ

◆Amazonのギフト券の有効期限が迫っていたので,久しぶりに新刊を。フォンターネ『罪なき罪』(上・下)(岩波文庫,1260円),『芸能と差別」の深層―三国連太郎・沖浦和光対談』(ちくま文庫,840円)。新刊といっても,フォンターネは64年ぶりの復刊(2刷)。戦争開戦の年の初版なのだから悠長なことだ。昨今,早すぎたトーマス・マンだという再評価もあるようだ。読むのかどうかわからない。

某大会が終了し,こんどは週末にかけて,経費のとりまとめと,週明けの報告書を作成しなくちゃならない。雑用が多く,N教授との次回打ち合わせにむけての研究ができない。フィリピン・ミンダナオ島での旧日本兵発見のニュースには驚いた。

5月25日(水) 晴れ

昨晩は雨のなか,自転車をこいで帰ったので一張羅ずぶ濡れ。ぐったりして帰ると,山本善行さんの『古本泣き笑い日記』(青弓社)が届いていて,少し気をよくした。寝床で読むとなかなか面白い。絶版文庫の薀蓄談義(巻末の岡崎武志さんとの対談)にしのび笑いし,木山捷平他のマイナー・ポエット論は,根掘り葉掘りの書誌がたのしい。

山本さんの最近の古本日記は,デイリー・スムースで読める。はやく更新してくれないかな。

◆入江相政『入江相政日記1・2』(朝日文庫),マイケル・バー=ゾウハー『過去からの狙撃者』(ハヤカワ文庫),各100円@吉祥寺りぶる・りべろ。

5月22日(日) 曇り

今朝の日経書評では,あの青木薫氏が訳したジョージ・G・スピーロ『ケプラー予想』(新潮社,2520円)が気になる。池内了氏絶賛。無限の函に球を詰め込む最適な方法は何か?八百屋のおじさんでも直観でわかりそうなこの方法は数学的に証明するのが困難で,ケプラーの予想から400年あまりの年月を経てやっと近年コンピュータで証明できたとか。新潮社からは,『四色問題』という本もでてる。当方は目下,『素数に憑かれた人々』(原書)や,シンさんの”Big Bang”がつかえているので当面見送り。

岡崎武志さんの新ブログをようやく発見。こちら。彷書月刊のHPで教えてくれればいいのにね。開設以来の2か月分をゆっくり楽しめるから,まあいいんだけど。読んでるうちに,山本善行さんの『古本泣き笑い日記』(青弓社,850円+送料)をAmazonで衝動買い。また,こんなすてきな古本ブログも発見。奥が深い。

模擬試験が続いているというのに,あらたに月曜の会議や,今週なかばの某大会,はたまた月末の予算資料の作成で頭が痛い。ときどきすごくウツになる。今日も仕事にでかけなくては。熊襲さん,すいません,今日も延期させて。

 

5月20日(金) 曇り

昨日は,東京G大にいった。JR中央線の武蔵境駅で西武なんとか線に乗り換え,数駅。ここらへんは調布市になるのか。郊外型のゆったりしたキャンパスの一棟に,今回訪ねたN教授の研究室があった。話題はテスト理論。まあ初回の会合だからいきなりつっこんだ内容にはならなかったが,ソフトウェアの実際や分析のノウハウを吸収したいと思っている。

5月18日(水) 晴れ

岡野弘彦『折口信夫伝』を夜な夜な読み継いでいる。同氏の『折口信夫の晩年』と併せて,やっと戦中戦後の折口信夫の業績と生活があらわにみえてきた。正直にいうと,『古代研究』を手にしてから約30年たっているにも関わらず,折口信夫はいまひとつつかめなかった。

昨日本屋の店頭で手にした『芸能と差別」の深層―三国連太郎・沖浦和光対談』(ちくま文庫,840円)も気になっている。

5月16日(月) 晴れ

今朝は,澄んだ日差しに木の葉が陰影つよく輝いている。

◆週末買った本。岡野弘彦『折口信夫伝』(中央公論新社,1575円)@荻窪ささま書店。ハウフ『童話集 隊商』(岩波文庫,150円),ヴォルテール『浮世のすがた』(岩波文庫,180円)@石神井草思堂。

5月13日(金) 曇り

相変わらず騒々しい毎日で辟易する。帰宅してネコと戯れ,折口信夫関連の本を読むのが唯一の救い。岡野弘彦『折口信夫の晩年』

◆大庭柯公『江戸団扇』(中公文庫,150円)@藤井書店。足立巻一『夕暮れに苺を植えて』(朝日文芸文庫,9円)@Amazonは,sumus林哲夫さんのお薦めの作家。手始めにこの本からと。

5月8日(日) 曇り

Iさんからお誘いのメールがきたので,高円寺古書展にでかけることにした。高野台駅前まで車できてもらう。いつもながらすいません。で,買ったのは,大岡昇平『堺港攘夷始末』(中央公論社,500円),谷崎潤一郎『鍵』(中央公論社,200円),丸谷才一・山崎正和『日本の町』(文春文庫,100円),後藤正治『ベラ・チャフラフスカ』(文藝春秋,300円)。都丸書店他はみな休み。Iさんからは,安岡章太郎『もぐらの言葉』(講談社),伊藤整『発掘』(新潮社),伊藤整『改訂文学入門』(光文社文庫)を恵贈いただく。

夜は,富士見台「牛蔵」にてGW記念の食事会。二十年前赴任した隣町の駅前がおおきく変貌していていささか感傷にひたって帰った。

5月7日(土) 曇りのち晴れ

職場のJさんのお薦めで,夫婦で杉並の妙正寺公園にサイクリング。写真はカルガモの親子。BookOffで,『本田宗一郎語録』(小学館文庫,105円),『第2種情報処理試験合格ゼミ C言語の総合研究』(技術評論社,600円)を買う。

冴えない連休の日々。家で,折口信夫関連の書物を読む。「ニューシネマ・パラダイス」を借りて観る。

5月6日(金) 

連休の谷間の仕事。仕事はやや捗った。吉祥寺藤井書店で,戸板康二『折口信夫坐談』(中公文庫,150円),岡野弘彦『折口信夫の晩年』(中公文庫,180円)。相変わらずここは安い。

5月5日(木) 晴れ

ところで僕はもう幸福には用がない。/ 僕の一生はそのことで終わったのだ。/その魅惑は,身も心も捉えて,/すべての労苦を追いちらした。(ランボオ「幸福」金子光晴訳,角川文庫)

金子光晴にやや惹かれてる。職場そばのりぶる・りべろに昭森社版の生前の全集が揃いで置いてあって,なにしろ昭和30年代なかばの全集だから,もちろん生涯の全詩業を網羅するものではないが,かえって惹かれるものがある。ひょっとすると買うかもしれない。

なんだかしょうもない連休を過ごしてしまった。家で残務整理したり,職場に顔をだしたり・・・。それでも家族は鎌倉の実家に遊びに行ったりで,それなりに楽しかったと思うのだが,肝心のわたしにはもう幸福に対する感受が失せてしまったようだ。

5月4日(水) 晴れ

昨日は職場に残務整理にゆく道すがら,石神井公園で芥川文『追想芥川龍之介』(中公文庫,250円)。石神井池でしばらく散策して後,井草高校まえを経由して上石神井のけんぶん堂をチェック。さらに善福寺池で暫く休憩して(写真),西荻窪の音羽館を覗いて,やっと職場についた。

5月3日(火) 曇り

4月24日以来,ずっと,だらだらと仕事を続けている。本来はやっと今日から休みのはずだが,積み残した仕事があって半日ほど職場にゆく予定。

小山清『落穂拾ひ』を読んだ。可憐で鄙びた小世界。50年前の西武新宿線関町南の駅前を想う。しかしわたしの今はこの”小さき花”に安住したいとも思わないのだ。

◆志水辰夫『きのうの空』(新潮社,190円+送料)発注。単行本での買いなおし。このところ,寝る前の僅かな時間に,志水辰夫の『いまひとたびの』を読んでは毎晩さめざめと泣いている。中年いや初老男のメロドラマだ。

http://www9.plala.or.jp/shimizu-tatsuo/ 著者のHP

5月1日(日) 曇りのち雨

巷に雨の降るごとく我が心にも涙流れる。優しい雨だ。

今日もしょうもない仕事。家に帰り着いて,はっと驚いた。幻の小山清『落穂拾ひ・聖アンデルセン』が置いてあるではないか。一瞬夢かとおもった。

今朝方,妻に,近くの(といっても電車で二駅の)貫井図書館に探してみてほしいと,PostItのメモを渡したんだっけ。妻に感謝。筑摩の全集は光が丘にある由。

※長年すんでる第二の故郷練馬区の名誉のために書き添えるが,近隣にはこの貫井図書館と光が丘図書館と石神井図書館の3館が存在している。決して図書館過疎地ではありません。

やっと,小山清のテキストにめぐりあうことができて,正直感動している。

◆岡本浩一『スランプ克服の法則』(PHP新書,300円+送料)注文。これは教育研究用。

 

[HOME]