5月29日(土) 晴れ

昨日は帝国ホテルで全国の先生方むけのイベント。久しぶりの都心もなんだか気疲れした。

開高健『オーパ!オーパ!扁舟にて』(集英社,500円)@藤井書店。『オーパ!オーパ!』がせっかく3冊揃いで藤井書店々頭にあったのに,一瞬のためらいが仇となり,2冊は買い逃した。ここでは他に森銑三『渡邊崋山』(中公文庫,100円),内田百間『東京焼盡』(中公文庫,180円)。

本日も仕事。なんのかんのといいながら寸刻を惜しんで古本屋に顔を出した。藤井書店。先日岩波文庫と思しきやや古めの文庫が括られて置いてあったのを思い出して顔を出した。案の定,角川文庫『江戸名所図会』揃いやら『水滸伝』揃いやらスピノザ『神学・政治論』やら『尾崎三良自叙略伝』揃い(中公文庫)やら,あるはあるは,じつに安いことよ,ところが,いまひとつ乗り気になれなかったので,土門拳『風貌 (正)(続)』(講談社文庫,250円)のみ買い求めたことだった。帰路,上石神井に立ち寄り,『高橋是清自伝 下』(中公文庫,280円),藤村信『中東現代史』(岩波新書,100円),岡倉徹志『イスラム急進派』(岩波新書,100円)。高橋是清はダブリとわかって愕然としてこれを書く。

5月23日(日) 曇り

このところ買った本。秦郁彦『現代史の争点』(文春文庫,150円)・吉田よし子『香辛料の民族学』(中公新書,180円)@藤井書店。開高健『夏の闇』(新潮社,350円)(1972年初版)@BookOff。低調な日々。

吉田よし子さん(業績はこちら)が昭和63年に書いた『香辛料の民族学』,これはお薦め。わたしは,生の香草はハーブ,干したものはスパイスと呼ぶなんてことも知らなかった初心者だが,東西の香辛料(とくに東南アジアのそれ)の博物誌が楽しい。先日読んだ山崎幹夫『毒の話』もそうだが,薬学・食品化学の専門家が書いた本は,単に効用を列挙するのみならず,有効成分の化学組成や薬効のひみつまで解き明かしていて,興味津々だ。

日経朝刊読書欄。斎藤駿『なぜ通販で買うのですか』(集英社新書,700円)。堀江敏幸のコラムから石田五郎『天文台日記』(中公文庫),おたく文化論の小特集では,津堅信之『日本アニメーションの力』(NTT出版),押井守『すべての映画はアニメになる』(徳間書店),大塚英志『「おたく」の精神史』(講談社新書)あたりが気になった。で,パコ・アンダーヒル『なぜこの店で買ってしまうのか』(早川書房)をAmazonに注文。

 

5月17日(月) 曇り

週末は,酒飲みながら,ACCESSの本をぼちぼち読んだり韓国ドラマ『初恋』を観たりの低調な二日間だった。心身ともにスランプ。

広河隆一『新版パレスチナ』(岩波新書,250円),『超図解ACCESS2003 総合編』(エクスメディア,1980円+税)。

5月13日(木) 曇り 

久しぶりに早めに退社したのがよかった。パラパラ振りかけていた雨が,家についた途端大雨に。ギリギリ,セーフ。

おてんば娘のネコと戯れながら,彷書月刊の岡崎さんの日記をチェックする。行動範囲が似ていることもあって,妙に符牒の合う日記です。なんですか,西荻の音羽館に,野坂昭如のコレクションが出た話題なんて,妙にリアルで,おもわず膝を打ってしまうわけです。ここには最近,小島信夫の浩瀚なコレクションもでましたね。好きです,ここは。

藤井孝一『週末起業』(ちくま新書,200円),井尻千男『書に依りて書を論ず』(新潮社,100円),バルザック『セラフィタ』(国書刊行会,1000円)@音羽館,野坂昭如『エロ事師たち』(新潮文庫,50円),保坂正康『昭和史七つの謎』(講談社文庫,170円),田辺貞之助『こばなし末摘花』(高文社,200円)@藤井書店。

5月12日(水) 曇り 

冬のソナタ全20話を見終わった。実は9日の日曜日に観終わっている。このところ,仕事中にもハングル語があたまに流入するありさまで,実にフユソナの急性中毒といったありさまなのだ。ハングル語の美しさを知ってみると,これまで韓国にとんと関心のなかった己が反省される。

5月9日(日) 曇り

伊藤佐喜雄『日本浪曼派』(潮新書,1971年,150円) 日本浪曼派の貴重な文学回想録。 保田與重郎,亀井勝一郎,中川与一,檀一雄など。著者はこの本を書き上げた後,すぐに亡くなったらしい。(三島の自決の直後に書かれた。)

昨日。近所のBookOffで先日一緒にSUNDAY毎日の座談会に出席したYのSさんと思しき人を見かけた。あまりにそっくりなので声をおかけしようか迷ったが他人の空似だと失礼なので遠慮した。もしご本人なら奇遇である。

そののち,高校の同窓会総会にでかけた。今年は我々の期が幹事担当なので,参加者が多い。第一部記念講演会は,同期のU君の講演。かつてプロジェクトXでも紹介されたH2ロケットの海底探査の裏話。続いて,十歳うえの医師昇幹夫さんの講演。これがまた面白い。感銘を受けて『笑いは心と脳の処方せん―ユーモアから学ぶ健康学』 (リヨン社,1400円)著者サイン入を会場受付で購入した。帰路自宅ソバのBで,『「過労死」が頭をよぎったら読む本』(河出夢新書,100円)もみつけたので即購入。 HPは元気で長生き研究所

会場で同期のK君の息子さんが勤務先の予備校に通っているのを知った。しかも地元石神井で。お父さんは謙遜しているが都立名門N高の3年の由。わが予備校には,同期のS君の長男も通ってるし,そのほか,Yゼミに通っているというF君のお嬢さん(国立理系志望)や,超難関N高に通っているK君の息子さんのことなど,いろいろと進学の相談を受ける。

疲れていたので二次会は遠慮させてもらい,夜は夫婦で冬のソナタ,第16・17話。

5月6日(木) 曇り 

昨日は冬のソナタ漬けの一日。第15話まで了。それにしてもなんと濃密な愛の物語よ。観疲れして深々と眠り,一夜明けると,なんだか白々しい気分にもなるのだけど,これは反動だろう。四連休ですっかり俗世の垢が抜け落ちたが,今日からまた俗世に還る。生活と健康の諸問題は残ったまま。

5月4日(火) 曇り 

朝,風が無茶苦茶強い。連休後半行楽を予定していた家族には残念な天気。我が家は,まあ,いろいろと散財してしまったので,ぼちぼち過ごすつもり。

例の『萱草に寄す』の復原版だが,一日遅れで帰宅した家人に頼んで買ってきてもらった。店(木犀堂)の在庫には,『暁と夕べの詩』復原版もおいてあったようで,店の電話を借りて自宅宛に電話が入った。予算の関係で,今回は『萱草』のみ。ここには,『僕のユリーカ』もあるのだが,いずれ4000円はするだろう。これらは,鎌倉再訪のときの楽しみにとっておく。

麥書房版の復元版は,1983年11月刊。復原A版(元定価8000円)は限定200部,同B版は限定500部(但し番号なし,元定価2600円)である。私が入手したのはB版。なにしろ,オリジナルは昭和12年に,A版11部,B版100部しかでていない。近代の詩集としては稀こう本の類にはいる。これについては下記に驚くべき書誌談義が掲載されている。

Salon de 書痴  http://www5f.biglobe.ne.jp/~kikoubon/kako4.html   http://www5f.biglobe.ne.jp/~kikoubon/kako5.html

木田元『ハイデガーの思想』(岩波新書,250円)@B。いま,ヘルダーリン→川村二郎・古井由吉→ハイデガー と彷徨っている。ヘルダーリン全集2(詩2)2000円@上石神井も入手せねば。

相変わらず冬のソナタに漬かっている。

5月3日(月) 小雨 鎌倉紀行

昨日。妻の母が鎌倉に構えた新築の家を見にいった。JRの新宿湘南ラインは行楽客で満員,ずっと立ちっぱなしで疲れた。車中の読書も滞りがち。こんなことなら特急料金を支払ってでも途中大船まで踊り子号に乗るべきだった。鎌倉駅前で一足先にきていた妻と合流し,小町通りから八幡宮を経て雪ノ下の新居に向かう。鎌倉は至って不案内なのだが,はて雪ノ下?どこかで聞いた覚えがあった。ひょっとして永井龍男の旧宅のそばかとも思ったことだが,今調べると案の定そうだった。【参考】鎌倉文学散歩地図 そうか,澁澤龍彦の旧宅も近いのか。次回は文学散歩としゃれ込みたい。

さて,昼食のあと,再び駅に繰り出し,八幡宮参拝ののち,小町通に向かった。狭い道沿いに行楽客が目白押し。たいへんな人出である。ガイドブック片手の若い女性連れまたはカップルと,やや年配の夫婦が多い。

近くには鏑木清方の記念美術館もあり,北大路魯山人のコレクションを集めた美術館もある。今回は後者を夫婦で見学した。

小町通沿いの小さな店で,夫婦両方の母親に母の日の贈り物を買う。上品なレースの肩掛け。しめて1万円。実はその前,同じく小町通沿いの古書店「木犀堂」(写真)で,立原道造「萱草に寄す」の復刻版をみつけていて,6000円の値付は妥当だと思い,迷っていた矢先だった。はじめて手に取った復刻版(オリジナルは本郷の立原記念館でみている)がとても欲しかったのだが,母への贈り物を優先した次第。でもいまだに未練が残っている。この「木犀堂」と,近くの芸林荘という二書店を見つけましたが,東京に戻ってネットで調べると他にもいくつもみつかった。準備不足を反省。それにしてもこの「木犀堂」,近現代の小説・評論・詩歌のコレクションはなかなかのもの。眼福でした。【参考】鎌倉の古書店

BookOffで,『福永武彦詩集』(岩波書店,100円),林晴比古『改訂 新C言語入門』(ソフトバンク,300円)

家族はもう一泊するというので,私だけ先に帰宅した。郵便受けには先日注文した小池昌代『屋上への誘惑』が届いていたので,夜寝床で読んだ。詩人らしい繊細かつ鋭利な感受性で,日常ありふれた生活のなかから思索の断章をつむぎだす。

5月2日(日) 曇り

gooで,『冬のソナタ』が全編視聴できるのをたまたま発見。第一話は無料,それ以降は有料。なかなかのキラーコンテンツかも。第一話を観た。1.5Mbpsで観ると,Video並みの品質だ。 主演のペ・ヨンジュンの人気が日本でも過熱しているが,キャリア志向の若い女性二人の生き方が女性の共感を集めているのかもしれない。

http://bb.goo.ne.jp/special/brokore/fuyu/

5月1日(土) 晴れ

今日も仕事だが,さすがに峠は越えた。明日から四連休。連休明けはまたぞろ仕事が目白押し。

早く起きて,「彷書月刊」のHPで岡崎武志さんの古本日記を読む。岡崎氏作の”B”の唄に苦笑。そこで紹介してあった小池昌代『屋上への誘惑』(岩波書店,590円+送料)をAmazonで即注文。(最近,Amazonで古本,というパターンが多くなった) そういえば,昨日は私メも出品していた本が初めて売れました。山口瞳『年金老人奮戦日記』が1000円で。

こっそり収支を報告しますと,仕入はBで105円。送料は冊子小包(600g)で340円。計445円。売上は,1000円−250円(Amazon手数料)+260円(郵送料)=1010円。差引565円が利益。まあ,手間賃にもなりませんけどね。

旧友のKさんが連休明けのTVニュースにでるらしい。いよいよ全国デビューか。そのころわたしもSUNDAY毎日の座談会で登場します,ま,たいしたことはしゃべってませんが。

昨夜のTV。NHKで『冬のソナタ』特集。ちょっとさわりを観ただけで泣けてきた。

 

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