1月31日(土) 晴 

久しぶりの休み。最近ぐれ気味で,今日も自宅そばのBookOffで中島さんの『ぐれる』?(集英社新書?)を手にとっておおいに溜飲を下げ,迷った挙句レジに持っていったが,そこで,財布を忘れたことに気づき,こそこそと書棚に戻した自分であった。

そうこういいながら新しいWebコミュニケーションの新手法webLogについて興味があり,井上ケイタ『ウェブログで始める簡単スペシャルWebサイト』(秀和システム,2200円)。ざっと一通り通読できて,MovableTypeの概要がわかったのでよしとしよう。つくってみようかしら,サブサイト。

中村橋サカイにて,吉田健一『ヨオロッパの世紀末』,バルザック『海辺の悲劇』,アイヒェンドルフ『改訳 愉しき放浪児』,ケラー『グライフェン湖の代官』,すべて岩波文庫,計400円。あとの3冊はすべてダブリという確信犯的購入。ここにはまだお宝が眠ってる。お宝といってもまあ,ほとんど持ってるのだが(笑)

1月29日(木) 快晴

吉祥寺藤井書店の文庫の棚の片隅に,忘れられたかのように入江相政の中公文庫が眠っている。昨日数えてみたら10冊あまり。みな美本ばかり。ちょっと食指が・・・。いっぽう,西荻窪の某店では某日記揃いが7000円。美本函付き。メールで I君に報告したところ買いたいとのことなので今は名前を伏せておく。ネット上では1万円くらいか。揃いでは意外にみない本だ。

京都三月書房。マイナー出版社の本や特価本を扱う。HPがなかなか面白い。通販の対応も良。

最近買った本。福永武彦『内的獨白』(河出文庫,昭58,50円),半藤一利(編著)『昭和史が面白い』(文春文庫,50円),重松清『ビタミンF』(新潮文庫,260円)以上は花鳥風月にて。長谷川四郎『シベリア物語』(講談社文芸文庫,490円)は外口書店にて。

1月25日(日) 

延々と続く仕事に些か疲労気味。昼休みに吉祥寺・西荻窪の古書店をめぐるのもすっかり日課になった。買うことばかりで少しも読まないが。近藤健児・田村道美・瀬戸洋一・中野光夫『絶版文庫四重奏』(青弓社,2000円)がアマゾンから届いたのでさっそく読んだ。私ごときがいうのもおこがましいが,期待以上の好著。四氏の持ち味がそれぞれ活かされて表題どおりの絶版文庫へのオマージュ四重奏となっている。

これに感化されてか,シムノン『男の首・黄色い犬』(創元推理文庫,360円),ハウプトマン『希臘の春』(岩波文庫,500円)は吉祥寺BookStationにて。ここはこのところ益々蔵書量が増えてきた。一見の価値ありですぞ。他に,ゴールズワージー『りんごの木・人生の小春日和』(岩波文庫,300円)。Apple Treeは高校生の頃読んだ。今は,老いらくの恋を描くIndian Summer or a Forsyte のほうに興味がある。

1月23日(金) 快晴 古書店へ来るも激務のひとつなり  

この冬一番の寒い朝。東京でも今朝の気温は1度とのこと。一昨日から昨晩まで,センター試験関連で36時間一睡もせず働きづくめだった。昨晩は早く帰宅して早めに寝た。さすがにちょっと休みたい。仕事も峠を越えたはず。

日垣隆『敢闘言 さらば偽善者たち』(文春文庫,350円)@BookOff。さすがにこのところ食指の動く古本がない。そりゃそうだ,買いすぎだしおまけにろくに読んでないのだから。

海鼠道の大家ロビン・ギル氏のインタビュー。http://www.poetrylives.com/SimplyHaiku/features/gill.html いちおうこれでも,海鼠党の講筵の末席を汚すひとり。日経で歳末にみつけた海鼠を先日ご報告させていただきました。中原道夫『不覚』(角川書店、2800円)より、

  衰残の歯を嗤ひをる海鼠かな     中原道夫

くわしくは,美保子さんの徒然談話室をどうぞ。

1月20日(火) 晴 稲垣足穂関連雑誌

Yahoo!のオークションで落札した『鳩よ! 1992年7月号』『太陽 1991年12月号』が届いた。そうか,この当時は仕事と子育てに追われ,たかが雑誌1冊も買うゆとりがなかったのだ,とぼんやり思い出した次第。当時,新刊本屋で見た憶えはあるのだけど。それでは今日この頃は余裕があるかというとさにあらず,むしろ,よりつらい日々ではある。それでも,なんだかんだといいながら,かろうじてHPでふんばってるおかげで,ネット書友のみなさまのご厚誼を得,愛書家の旧友たちとも交流を深めることができているのです。やっぱり,書籍蒐集といい読書といい,なにかはげみがないと続きませんねえ。

(写真左上から順に,『鳩よ!1992年7月号』『太陽 1991年12月号』『別冊幻想文学 1987年12月』『新文芸読本 稲垣足穂 1993年1月』『別冊新評 稲垣足穂の世界 1977年4月』『ユリイカ 特集稲垣足穂1987年1月』『BOOKISH 特集稲垣足穂 2002年5月』『現代詩手帖 1986年10月号』) ※撮影後『遊』追悼号が抜けてるのに気づきました。

 

1月19日(月) 雨

昨日の昼休み,西荻窪で,牛丼を食し,音羽館で,オニール『喪服の似合うエレクトラ』(岩波文庫,100円),同『奇妙な幕間狂言』(岩波文庫,100円),ヘッベル『ギューゲスと彼の指輪』(岩波文庫,500円)。奥野書店では,獅子文六『父の乳』?(新潮文庫)を手に取ったが値がついていないので躊躇っていたら店主がどこかへもっていってしまった。残念無念。明日,追跡しよう。

というような,仕事漬けの,語ることもない,毎日であります。

1月18日(日) 

昨夜は雪が降った。日経朝刊読書欄では,ブライアン・ボイド『ナボコフ伝 ロシア時代』(上下巻,各7000円,みすず書房)を若島正氏が評している。世界有数のナボコフ研究者の手になる浩瀚かつ正統的な評伝の翻訳を喜びたい。この大冊の評伝には続編(アメリカ編)があり,そのなかの『青白い炎(Pale Fire)』の新解釈が刊行当時物議を醸した由。わたしはPale Fireをペンギン版で持っているが,全然わかりません。昭和50年代初め,筑摩の世界文学大系で本邦初訳が予告されたものの刊行が遅れた記憶がある。最近ちくま文庫に収められましたね。著者のボイド氏は16歳のときにPale Fireに取り憑かれた筋金入りナボコフ道探求者なのだそうだ。 そういえば,ボルヘス伝も数年前にでたっけ。

昨日は,センター試験の合間をぬって,藤井書店にて,アーネスト・サトウ『一外交官の見た明治維新』(上・下)(岩波文庫,450円)と,ゴーゴリ『検察官』(岩波文庫,100円)。サトウの回想録が,映画『ラスト・サムライ』の原著だということをしらなんだ。昨日同期のMLでTさんの書評を読んでさっそく買った。

1月16日(金) 

昨日,年末の日経新聞で紹介された海鼠句集のことを調べに職場近くの吉祥寺図書館にいったがあいにく閲覧中であった。また今度。

次男は貴志祐介『青い炎』,長男はマンガ道,夫婦でペリー・メイソン。吉田健一『舌鼓ところどころ』(中公文庫,100円),カフカ『ある流刑地の話』(角川文庫,200円)@藤井書店。安岡章太郎『僕の昭和史 II』(講談社,100円)は上石神井にて,I君お薦めの本。(写真は愛猫ネクタイに興じるの図,真剣な眼差しを見よ)

1月13日(火) 曇り 急性赤帯中毒

夜,帰宅するときまって猫が玄関で待っている。ところが闖入する変なオジサンに恐れをなしてか脱兎のごとく逃げ去ってゆく。

一服するために窓を開ける。さっとベランダに出てゆく。悠然と月を見上げる。下界の人間や車を観察する。夜行性なんだねえ,猫って。こんな寒い夜になにが面白くて,凍てついたベランダで遊ぶのか,猫よ。暗闇で,オレンジ色に光っている眼。

京都三月書房より,門谷建蔵『岩波文庫の黄帯と緑帯を読む』(青弓社,800円+150円)が届く。新品(特価本)を半額で扱っている店。注文した他の本は在庫切れ。

この方のせいで,急性赤帯中毒になってしまった。この数日で,中村橋・石神井公園・吉祥寺・西荻窪を巡った。購入本は以下のとおり。ペリー・メイソン1冊に1週間もかかる有様なのにこんなに買ってどうする?些か自嘲気味。

ツルゲーネフ『ルージン』(150円)『その前夜』(150円)『散文詩』(100円),グレイ『墓畔の悲歌』(100円),ドーデー『アルルの女』(150円)『プチ・ショウズ(ちび君)』(300円),ゴーリキイ『どん底』(100円),ギッシング『蜘蛛の巣の家』(上・下)(計700円),『O・ヘンリ短編集』(一・二・三)(新潮文庫,360円),山田風太郎『戦中派虫けら日記 減失への青春昭和17年〜昭和19年』(ちくま文庫,600円) 以上を,石神井公園草思堂・吉祥寺藤井書店・りぶるりべろ,西荻窪花鳥風月・森田書店にて。

 

1月11日(日) 晴 岩波文庫赤帯のディープな世界

丸一日休めるのは1月は今日が最後かも。晴れてきたので,荻窪→阿佐ヶ谷ルートで自転車を走らせ,新春古本屋めぐりと洒落こもう。

昨日は,石神井公園→上石神井ルートを辿った。草思堂にて,門谷建蔵『岩波文庫の赤帯を読む(青弓社,1300円)を見つけた。ちゃんと赤い帯がついてるのがお洒落。刊行当時,吉祥寺の新刊本屋ルーエで岩波赤帯のそばに陳列されていたのを思い出す。洒落てるね,ルーエの方も。著者は,察するに化学畑の技術者のようだ。定年を前にして岩波文庫赤帯の全踏破を試みた。これはその蒐集記録であり,読書録である。著者はあとがきで16ヶ月の間に赤帯約1100冊を買ったとかいておられる。投資したのは約40万円。といっても金に飽かせて買いまくった記録ではない。(そもそも岩波文庫を札束をちらつかせて買い占める人間なんていないだろうが)BookOffなどの新興古本屋から川村のような文庫専門店まで,はたまた街の新刊本屋の売れ残り本まで,仕事の合間に出張のたびに,くまなく街を歩き回って集めたという涙ぐましい記録だ。

☆なお,私の持ってる赤帯だが推定約590冊である。闘志を燃やしてがんばろう(笑)

昨夜ネットで調べると,京都の三月書房という店で青弓社の本を安く扱っているので, 門谷建蔵『岩波文庫の黄帯と緑帯を読む』, 奥村敏明『文庫博覧会』,近藤健児『絶版文庫交響楽』の3冊の仮注文をしておいた。返事まち。文庫蒐集の本で他に気になるのは,何度か手にとったものの買い逃している岩男淳一郎『絶版文庫発掘ノート』(青弓社)や近藤健児・田村道美・瀬戸洋一氏らの手になる『絶版文庫三重奏』 『絶版文庫交響楽』 『絶版文庫四重奏』『絶版文庫嬉遊曲 』(すべて青弓社)などの一連の著作がある。まあ,全部読むこともあるまいがこれらの本にはあまり縁がなかったので,これを契機に少し読んでみよう。

他にE・S・ガードナー『幸運な足の娘』(創元推理文庫,100円)と,H・G・ウェルズ『宇宙戦争』(創元推理文庫,150円)はともに買いなおし。


昼間は暖かかったが,陽の降りるのは早く,夕刻は寒い。風が些かあったので遠出は延期。近場の中村橋はブックセンター・サカイにて,モリエール『町人貴族』『いやいやながら医者にされ』,ドーデー『陽気なタルタラン』,チェーホフ『チェーホフ一幕物全集』,『石橋湛山評論集』(全て岩波文庫,計500円)。新興系古本屋と思わせて実は懐の深い変わった本屋で,まだ掘り出し物があるようだ。石神井草思堂では,ヘンリ・ミラー『セクサス』(上・下)(新潮文庫,300円)は買いなおし。他に,別冊太陽41『北大路魯山人』(平凡社,1200円)。

家族は昨日から妻方の実家に引越しの手伝いにいっている。鎌倉に新居を構えた由。牛丼とおでんのつましい食事を終えて,さて本でも読むか。

 

1月10日(土) 快晴 なぜかタルホ

難しい仕事が山積し,気分が冴えない。KさんからはYさんと一緒の新年会にも誘われてるのだが,時間がとれない。ごめんなさい。

何故か,稲垣足穂蒐集の気分が再燃し,今朝も,Yahoo!オークションで『鳩よ!』と『太陽』の稲垣足穂特集号2冊500円(安い!)を入札。三十代で仕事に追われていた頃の刊行で,入手しそこねた雑誌2冊を確保。ついでに,たむらしげるの絵本『一千一秒物語』(ブッキング,2200円)をアマゾンで注文。そういえば,わたしは鴨沢祐仁『クシー君の発明』(青林堂,1980年)というタルホファン垂涎のコミックを持ってるんですよ。(実家にあり) ふと思い出して,ネットで調べると,ちゃんとHPがあってうれしくなった。鴨沢祐仁公式ホームページ『クシーズクラブ』 生涯の絵業の目標が「物質の将来」というのだからこの方も筋金入りのタルホ道探究者といえよう。(下の写真はお昼寝中の愛猫。)

1月8日(木) 快晴

快晴の朝。寒い。新文芸読本『稲垣足穂』(河出書房新社)が届く。弘前市の時代屋という古書店から。アマゾン経由。データウェアハウス研究会『よくわかるデータウェアハウス』(日本実業出版社,1600円)。

『奇妙な花嫁』了。傑作。なぜペリー・メイソンシリーズがこのところ読まれないのか不思議でならぬ。70年以上前に書かれたのに今もって面白い。癖になって,25年ぶりに再読中。

1月3日(土) 快晴

昨日はJ・P・ホーガン『星を継ぐもの』(創元SF文庫,350円)@BookOff光が丘。これはBookOff詣でをするという長男に頼んで買ってきてもらった。探究費用150円を上乗せして払う。正月早々,暢気な親子である。

どうもその,このところ未読本が溜まってしょうがない。(ま,かの未読王さまにいわせるとたかだか千冊や二千冊の未読本でうろたえるのはド素人らしいが。) 特に,小説がいけませんな。ワクワク系の小説でも,前半部を読むうちに興味が拡散して結局休止状態になってしまう。読書道に開眼して35年。再び転機のときが訪れた気がします。

という訳で,昨夜はペリー・メイソンをちらちら読みながら,結城浩『Perlプログラミング・レッスン』(ソフトバンク)を再読。R・L・シュワルツ『初めてのPerl』(ソフトバンク)や,内田保雄・富田満『Perlスクリプティング入門』(オーム社)なども引っぱり出して,寝床で読んだ。今年は,統計や多変量解析・テスト理論(項目反応理論)・プログラミングを極めよう。

アマゾンのマーケットプレイスに数冊出品。強気の価格設定をしました。売れなきゃ売れないでいいし。アマゾンのほうは例によって至れり尽くせりのサービスです。買い手に発送する際のガイドラインまであります。売れた場合,成約料100円と売上げの15%が天引きされて,指定口座に振り込まれる仕組み。(買い手がつかなければ費用はかからず) 買い手の代金回収は,アマゾンが代行しますから,買い手・売り手ともに代金のやり取りに頭を悩ます必要はないわけです。


てなわけで,性懲りもなく,今日もBookOff。『ギボン自叙伝』(岩波文庫,100円)は掘り出し物なり。あとは三省堂で,エクスメディア『超図解 データ分析入門』(1980円)

三省堂のPC書籍売場で,XOOPSやらMovable Typeやらについて書いた,所謂ウェブログ関連の書籍を立ち読み。買ってもよかったのだが,プロバイダWAKWAKの対応が未詳だった為,見送り。帰宅の後,WAKWAK+Movable Typeでgoogleすると,いくつか有益な情報が得られた。WAKWAKのアカウントは我が家で3つも確保しているし,なんの因果か,固定IP(月額4500円)まで確保してしまったので, 俄然サーバまわりに関心が高くなっているのである。

1月2日(金) 晴 謹賀新年

歳末買った本。森内俊雄『此処すぎて』(文藝春秋,500円),同『氷河が来るまでに』(河出書房新社,500円)@音羽館。寺田博『決定版百冊の時代小説』(文春文庫,350円),岡本かの子『老妓抄』(新潮文庫,50円),河合隼雄・松岡和子『快読シェイクスピア』(新潮文庫,50円)@花鳥風月。新年は,ヴァレリー『テスト氏』(福武文庫,100円),クリフォード・ストール『カッコウはコンピュータに卵を産む』(上・下)(草思社,各100円)

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