12月1日(土) 晴れ 学生時代の破滅本100冊(まとめ)

ホフマンスタール『アンドレアス』(講談社)ホフマンスタール『チャンドス卿の手紙』(講談社)ホフマンスタール『詩集』(平凡社他)ヴァルザー『トゥーンのクライスト』(集英社)ビュヒナー『狂ってゆくレンツ』(集英社)ホフマン『悪魔の美酒』(河出書房)アイヒェンドルフ『のらくら者 他』(集英社)ジャム『三人の少女』ジャム『暁の鐘から夕べの鐘まで』(青土社他)ヴァレリー『テスト氏』(現代思潮社)ヴァレリー『ナルシス断章』(新潮社)スタンダール『パルムの僧院』フロベール『感情教育』バルザック『谷間の百合』バルザック『ウジェニー・グランデ』

チェスタトン『ブラウン神父シリーズ』(創元推理文庫)『詩人と狂人たち』(創元推理文庫)ドストエフスキー『悪霊』『白痴』(ともに岩波文庫)マルドリュス版『千夜一夜物語』(岩波文庫) 

埴谷雄高『死霊』(講談社)『不合理ゆえに我信ず』(河出書房)『闇のなかの黒い馬』(河出書房)稲垣足穂『弥勒』『稲垣足穂大全 I』『稲垣足穂大全 IV』(現代思潮社)稲垣足穂『男性における道徳』(中央公論社)松岡正剛編『遊 9』『遊 10』(工作舎)松岡正剛『二十一世紀精神』(工作舎)山口昌男『本の神話学』林達夫・久野収『思想のドラマトゥルギー』(平凡社)林達夫『精神史』(平凡社)渋澤龍彦『胡桃のなかの世界』(青土社)種村季弘『怪物のユートピア』(青土社)種村季弘『失楽園測量地図』(版元失念)

南方熊楠『十二支考1〜3』(東洋文庫)『南方熊楠随筆集』(筑摩叢書)折口信夫『古代研究1〜3』(中公文庫)諸星大二郎『暗黒神話』(集英社)諸星大二郎『孔子暗黒伝』(集英社)石田英一郎『桃太郎の母』(講談社文庫)

ボルヘス『伝奇集』(集英社)『不死の人』(白水社)ド・クインシー『阿片常飲者の告白』(岩波文庫)バタイユ『青空』(晶文社)『わが母・マダムエドワルタ』(講談社)

宇野浩二『芥川龍之介』(中公文庫)宇野浩二『苦の世界』(岩波文庫)幸田露伴『五重塔』(岩波文庫) 

ワトソン『スーパーネイチャー』(蒼樹書房)蓮見重彦『映像の詩学』(筑摩書房)『映画の神話学』(泰流社?)

ネルヴァル『火の娘』『オーレリア』『詩集』(思潮社他)ゾラ『居酒屋』(岩波文庫)武田泰淳『風媒花』『貴族の階段』『ひかりごけ・才子佳人』(新潮文庫)石川淳『普賢』『鷹・紫苑物語』(新潮文庫)エドガー・ポオ『ポオ小説全集1〜4』(創元推理文庫) ブランショ『来るべき書物』『文学空間』(現代思潮社)由良君美『珍?説泰西浪曼派文学談義』(青土社)ルソー『孤独な散歩者の夢想』(岩波文庫) 『聊斎志異』(平凡社)段成式『酉陽雑俎1』(東洋文庫) 半村良『石の血脈』(角川文庫) 『今昔物語 本朝世俗部・仏法部』(角川文庫)

ムージル『三人の女』(河出書房)、セルバンテス『ドン・キホーテ』(岩波文庫)、S・ブロンテ『ジェーン・エア』(岩波文庫)、W・ジェイムズ『宗教的経験の諸相』(岩波文庫)

クリスティ『アクロイド殺し』(ハヤカワ文庫)、T・ハリス『ブラック・サンデー』(新潮文庫)、ルシアン・ネイハム『シャドー81』(新潮文庫)、カッスラー『タイタニックを引き上げろ』(TBSブリタニカ)J・アーチャー『大統領に知らせますか?』(新潮文庫)、田中光二『爆発の臨界』(角川文庫) V・ダイン『グリーン殺人事件 他』(創元推理文庫)

サルトル『嘔吐』(人文書院)、ナボコフ『青春』(新潮社) 倉橋由美子『聖少女』(新潮社)『暗い旅』(新潮文庫)

サンド『愛の妖精』(岩波文庫)、福永武彦『風土』(新潮文庫)、エリアーデ『神話と夢想と秘儀』(国文社)、クルチウス『読書日記』(みすず書房)森茉莉『贅沢貧乏』(新潮文庫)、ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』、『異常心理学』(岩波全書)、木村敏『分裂病の現象学』(弘文堂)、ランボオ『Oeuvres Poetiques』(GF)、ボードレール『悪の華』(原書)、シェイクスピア『リア王』『あらし』『真夏の夜の夢』(岩波文庫)、加藤郁乎『後方見聞録』(コーベブックス)、ガードナー『ペリイメイソンシリーズ』(創元推理文庫) ああ疲れた。コメントは後日。

12月2日(日) 快晴

この週末もまた、たいへんよい天気だった。

昨夜は、再びK君の神田事務所で、ネットワーク構築の提案。近くの三茶書房で、アイヒェンドルフ『愉しき放浪児』(岩波文庫、200円)、ワイルド『嘘から出た誠』(岩波文庫、200円)を買っておいた。それから地下鉄にのって赤坂へ。2年前の寿司屋さんで歓談。深謝。思うところ多し。深夜帰宅。

このところ買った本。『愛のことば』(岩波文庫、260円)、西原理恵子『サクサクさーくる』(角川文庫、480円)、内田百間『まあだかい』(福武文庫、100円)、同『贋作吾輩は猫である』(福武文庫、100円)、『エリアガイド 南紀・伊勢・志摩』(昭文社、100円)

メグ・ライアン&ラッセル・クロウ『プルーフ・オブ・ライフ』、ラッセル・クロウのように渋くかっこよく生きたい。宮崎駿『紅の豚』。

12月8日(土) 

かねたくさん・やっきさん・犬太郎さんと4人で忘年会。根津「土俵や」にて。佐多稲子『時に佇つ』(河出文庫)、色川武大『喰いたい放題』(潮出版社)をかねたくさんから譲っていただいた。ありがとうございました。『時に佇つ』は滅多に店頭でみない本なのでありがたい。種村季弘氏のこと、稲垣足穂のことなどに話が咲いた。当方寝不足と週日の疲労が重なりボルテージ低し。それもあってか、夢と希望だらけの若いみなさんと自分を引き比べてしまった。

帰路、東大の裏手を上野方面に歩くと、ばったりと弥生美術館・立原道造記念館に巡り会った。おう、ここにあったのか(笑)立原ファンとしては一度訪ねておかねばならない場所。(もっと段取りがよければ昼間にこのあたりを調べておいて会の前に訪問しておくのだが)本郷の古書店は昔とかわらず敷居が高く、2店ほど店頭本を眺めたにすぎない。

12月9日(日) 快晴

この週末もまた天気に恵まれた。Linuxのマシンは、一応家庭内LANのなかでならWebサーバとして機能できるようになった。あとはルータの設定だ。

家のなかのリビングでなら風もあたらず暖かい。イグアナともどもハッピイな昼下がりなのだが、外にでると風が冷たい。富士見台山本書店にて、川上弘美『ゆっくりとさよならをとなえる(新潮社、700円)、坪内祐三『三茶日記(本の雑誌社、800円)ともに超美本。川上さんの本に収められたエッセイは、日経夕刊や日曜読書欄に連載されたころに愛読していてそれが楽しみに買ったのだが、目当ての文章が見あたらないような気もしなくはない。著者のほうで選別して振り分けているのだろうか、まあいいけど。坪内氏の本、遅ればせながらわたしも参入だ。

12月10日(月) 快晴

月曜の朝はユウウツだ。このところルーティンワークというのが耐えられない。冬よぼくに来い!と高村光太郎のように叫びながら中年時代を疾走したいのに。

昨日富士見台で買った新古本2冊、超美本なのに定価の半額の2冊を寝床のなかで読みながら、人生のしあわせを感じた。

NHK連続テレビドラマ『ほんまもん』のなかの主人公(根津甚八)の父親役、佐藤慶の演技。むかしから密かに思っていることだが、それは父親の、息子に寄せるある深い愛情ということだ。ある意味、母親の愛情よりも、ひそかで深い愛情が、父のなかには眠っている。

12月11日(火) 快晴

快晴続きでめっきり寒くなった。昨晩なぞ夜の笹目通りを自転車で疾走していると、手先も凍るつめたさだった。

中村靖彦『狂牛病』(岩波新書)読了。ジャーナリストの筆になる本なので狂牛病の病理学的な原因については表面しか触れられていないのが残念だが、よくわかる概括書といえよう。この9月に同窓のHさん(K大医学部)がメーリングリストで指摘していたことだが、何百万年もかかって食物連鎖が形成されてゆくなかで、肉食動物には、(喰らうべき)動物の肉がたとい(狂牛病の原因となる)異常タンパク質に感染していても、異常タンパク質に感染しないような、ある生体機構が備わっているらしい。本来、草食動物である牛に、同族の肉を食わせることが狂牛病の蔓延を招いたのだとすれば、中村氏がいうとおり、狂牛病は<人類への警鐘>だということができよう。(ただ食肉廃棄物のリサイクルをどうするかという、厄介なもんだいもあるのだが)

日経ビジネス12月10日号、BusinessWeekからの転載で、『微生物学こそ最先端』と題して最新の微生物学の動向が紹介されている。「ウイスコンシン大学の植物病理学教授、ハンデルスマン氏によれば、土壌1gのなかには科学者に知られていない生物が1万種も存在する!」驚くべきことに、土壌中の微生物・細菌の99.9%は、未だこうした未知の有機体だというのだ。いまや最先端の研究は、こうした微生物を光コンピュータに応用することにまで進んでいるそうな。

このところ、宮崎駿監督の『ナウシカ』やらテレビドラマ『ほんまもん』など、なにかにつけて南方熊楠を思い出してしまうのだが、こうした微生物学の動向を知ると、ふたたび熊楠の粘菌研究の先駆性がしのばれるというものだ。地球の表層、それも深山高峰でなく手近な土壌のなかですら99.9%は未知だという、その生物の多様性に対する熊楠の敬虔な研究態度について、思いをはせたい。

というわけで、狂牛病と微生物学(メタ・ゲノム学というそうな)のふたつがリンクして、昨夜は小泉武夫(東京農業大教授)の『発酵食品礼賛』(文春新書)『食に知恵あり』(日本経済新聞社)の2冊をひもといてみた。納豆ひとつとってみても驚くべき微生物の営みの成果である、このことを知らぬまま、クローンや遺伝子組み替え植物を議論するというのも、考えてみればおかしなことだ。

12月12日(水) 快晴

Kさんのお父様の訃報に接した。享年70歳。心から哀悼の意を表します。

山口瞳『男性自身 素朴な画家の一日』(新潮文庫、200円)at BOOKOFF。

12月13日(木) 

佐野眞一『旅する巨人』(文芸春秋、900円)at りぶる・りべろ。『誰が本を殺したか』『カリスマ』などこのところ精力的にドキュメンタリーを上梓している佐野氏の平成8年の作。大宅賞受賞作。「柳田国男以後、最大の功績をあげたといわれる民俗学者・宮本常一の人と業績を自筆恋文など発掘資料で追いつつ、壮図を物心両面で支えた器量人・渋沢敬三の”高貴なる精神”の系譜を訪ねる・・・。」(帯より) 佐野氏の最新作はこの続編『宮本常一の見た日本』である。

T社と合同の忘年会は、吉祥寺のカニ料理の店で。有益なヒントは、e-learningにおけるゲーム性、バーチャルなモチベーションにおける男女の性差など本邦の教育心理学の未だふれざる領域について、他。

12月14日(金) 

内堀弘氏の『石神井書林日録』(晶文社)の署名本が「りぶる・りべろ」のレジの前にあったので迷ったあげく購入。2000円。新刊扱いだが税抜きのぶんだけ安い。ぱらぱらと拾い読むだけでもぐいぐい引き込まれる。週末の楽しみがまたひとつ増えた。

夜遅く、自宅に帰り着くと、清水雅洋さんから『求道者の文学 中島敦論』(文芸社)が届いていた。丁寧な署名入り。これまた週末読むのが楽しみな本だ。

12月16日(日) 快晴 内堀弘『石神井書林日録』

内堀弘『石神井書林日録』読了。面白かった。高橋徹『古本屋 月の輪書林』(晶文社)や、坪内祐三『三茶日記』(本の雑誌社)と呼応しあっている一冊。目録販売専門の古書店の営みに興味があるひと、日本の1920年代のモダニズム運動に興味があるひとに、とくにお薦めしたい。古本屋を巡る本としては、いま挙げた坪内氏のエッセイや、岡崎武志『古本でお散歩』(ちくま文庫)も面白いし、身につまされるし、共感するところ大であるけど、所詮は客としての立場から書かれた本だ。これにたいして内堀氏は、たとえば次のように書く。

「無礼な言い回しかもしれないが、古本屋ではない身の上で同じ志を抱いてしまった人がいるとすれば、これは気の毒というほかにない。私には絶対かなわないのだ。」(p.20)

なにしろ、並大抵の稀覯本ではない、この条で著者が探索しているのは日本近代文学館(駒場)にすら存在しない昭和初期の雑誌の欠番である。こうした希少な雑誌の特定の巻を入手するのに、それの数倍する揃いを購入せねばならぬ。

「この一冊があれば完全に揃う、そういう一冊が三〇冊の束のなかにあれば、それごと買うしかないのだ。」(p.109)

毎日のように開かれる入札会でのシビアなやりとり。目を皿のようにして見る各書店の目録は年間ざっと数十万冊。なるほどプロの世界の厳しさ、たのしさが伝わってくる。

もっとも、この本は単なる書籍蒐集の苦労話の寄せ集めではない。昭和初期に忽然と登場し、歴史の彼方へ消えた、モダニズム詩人達とそれを支えた前衛的な出版人たちの、探索の物語である。そういう縦糸がしっかり通っている。だから、このやや小ぶりの書籍一冊から、北園克衛や稲垣足穂はもちろんのこと、私の知らなかったたくさんの前衛詩人達へと、「MAVO」や「ゲエ・ギムギガム・プルルル・ギムゲム」へと、さらにはついに刊行されることのなかった幻の詩集へと、筆者ともどもかぎりなく夢はひろがってゆくのだ。氏の処女作『ボン書店の幻〜モダニズム出版社の光と影』(白地社)も読みたくなった。

内堀弘氏の主要な著作(amazon) ほかに共著として『日本のシュールレアリスム』(世界思想社)『都市のモダニズムの奔流』(翰林書房)など。

ちなみに内堀氏の開かずの古書店(今は目録専門)は、石神井公園駅から徒歩7分ほどの閑静な高級住宅街の一角にある。9年ほど前、一度だけ店内に入って、北園克衛や萩原恭次郎のコレクションに驚いたことがある。日本の古本屋で、「北園克衛」で検索をかけると、石神井書林の浩瀚なコレクションのいったんがかいま見られる。

 

週末の猟書日記、というほどのものでないが。山本書店(富士見台)にて、池内紀編『素白先生の散歩』(みすず書房)を立ち読み。荷風をしのぐ?なるほど、なるほど。富士見台駅前に千渡書房という古本屋が開店していた。なかなか高雅な書店でびっくり。ここで百目鬼恭三郎『乱読すれば良書にあたる』(新潮社、300円)を記念に購入。次に石神井公園に移動。きさらぎ文庫(『石神井書林日録』にも登場してました)で、小沼丹『木菟灯籠』(講談社)1500円をチェック&キープ(笑)。初版帯付、安いのかどうかわからない。草思堂にうつって殿山泰司『三文役者の無責任放言録』(角川文庫、200円)を見つけて喜ぶ。この稲垣足穂似の名俳優にはもちろん以前から好感をもっていたが、内堀さんの本で『JAMJAM日記』(角川文庫)が激賞してあったので昨夜来気になっていた。JAMJAMのほうは残念ながら見つからなかったが、三文役者・・・をみつけて即購入にあいなった。というわけで忘年会シーズン、出費もかさむので、清貧猟書日記。今日一番買いたかった本はホーキンスの新刊、最新宇宙論の本、The Universe in the Nutshellの訳書、2500円。こんど買おう。ちなみに高野台BOOK OFFでは、山口瞳『還暦老人極楽蜻蛉』(新潮社、100円)を拾っておいた。意外に美本。これはどなたかへの献呈本と決めた。高野台PC DEPOTにてネットワーク機材群を購入。

12月19日(水) 晴 こころ萎える夜がある

末期のひとり息子(根津甚八)を看病する老父佐藤慶の演技が痛々しい。『ほんまもん』のことだ。論語なのかしら、人生の三災のひとつとは老いて子供に先立たれることだという、ほんとうにそうだとしんから思う。生は天下の大道というではないか、健康に生きることが中年期のつとめだ。最低限の。

父と息子はなにによってつながるのか?遊侠一匹、精子一匹か。そうではあろう、いやそれすらたしかではない。末期の根津甚八は、昔の恋人の見舞いで、ふいに自分の娘(の存在)をしらされてうろたえたではないか。愛するひとり娘(池脇千鶴)の婚約者松岡くんには、病床で男と男の黙契をかわすではないか。

12月22日(土) 晴 性愛なき恋愛

性愛のない恋愛が存在しうるか、という重要なテーマについて昨晩Kさんとはなしをしたのを微かに覚えている。なにしろ酒が入っていたので口がすべった。ははは。例によって赤坂の夜。このところよくいくよなあ、赤坂に。すいませんねえ、Kさん。ボードレールはうたっている。「薄汚い娼婦の傍らに寝そべりながらわたしは想っていた、わたしが自ら欲望を禁じた、かの稚き婦人のことを」(うろおぼえ) ここからリルケ『デュイノ悲歌』やナボコフ『ロリータ』などを援用したいが、いまは疲れた。稲垣足穂はいっている、「世界でたったひとりの貴女への思慕が、万人共通の姦淫と同居せざるをえないところに恋愛の悲劇性は存する」と。ぼくはこれは至言だとむかしからひそかに想っている。

というわけで、神田→赤坂界隈へ、Yさん、Kさんと一緒にくりだした。師走のあわただしい夕方のことである、Kさん・Yさんありがとうございました。有意義な夜でした。

12月23日(日) 快晴

Stephen Hawking "The Universe in a Nutshell "をアマゾンで注文した。$35.00のところ、3,150円(税別)、訳書『ホーキング、未来を語る』2,500円よりも高い。英語のお勉強を兼ねてだから、まあいいや。着くのが待ち遠しい本になった。

●昨日は丸一日、Windowsと格闘した一日だった。朝、常磐線に乗ってF君といっしょに取手市近郊のS氏宅訪問。某社e-learningサイトの学習がうまくできないとの訴えにより。なんとまあ、原因は、某パソコンのOSをBIOSのバージョンアップなしにWindows98からWindowsMEにアップグレードしたことにあった。嗚呼。これはすぐに解決しないので、ついでにADSLの申し込みから設定まで丁寧にコンサルティング。某社パソコンのLANカードの組み込み手配までコンサルした。出張サポートに無料のコンサルティングまでついて、これでただとは、あんた某社に感謝してね(笑)もう一台は、おなじくWindows98のノート型。『徹底後略 ウインドウズ95/98 目的別トラブルシューティング大全』(毎日コミュニケーションズ、619円)まで買って悪戦苦闘した。難しいね、トラブルシューティングは。ぐるぐるネットを巡ってるうちに、AT互換機 トラブルバスター Windows 98版がHTMLで公開されてるのも発見した。

●デボラ・モガー『チューリップ熱』(白水社)、藤田宜永『愛の領分』(文芸春秋)をKさんより。

●ただ今読書中。佐野眞一『旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三』。戦後、岡(正雄)は(渋沢敬三が渡航費用の面倒をみた)ヨーロッパで学んだ新風を日本民族学界に吹きこみ、ここから、現在、文化人類学と呼ばれるフィールドで活躍する大林太良、(中略)山口昌男らの学者を育てあげた。しかし、そのルーツには、岡のウイーンへの渡航費すべての面倒をみた敬三のパトロネージュ精神が埋まっていた。(本書119頁、括弧内は山下補足)このように随所にあらたな発見がある。日本民俗学の創成期の動向について得られるところ多い本だ。

○本日買った本。種村季弘『書物漫遊記』(ちくま文庫、180円)、築島裕『国語学』(東京大学出版会、500円)。本日の我慢本、小沼丹『木菟燈籠』『汽車?』、永井荷風全集の内断腸亭日乗全3巻4,000円。永井荷風の復刻本(1990年頃の岩波版)『おもかげ』『墨東綺譚』各1000円?。

12月24日(月) 快晴

石神井公園きさらぎ文庫にて、小沼丹『木菟燈籠』(講談社、1500円)、『汽船』(青娥書房、1000円)。

夕方、Kさんの事務所にて暫し歓談。クリスマスイヴ。お子さま用シャンペンをぶらさげて家に帰った。我が家は自家製ケーキ。

12月31日(月) 快晴

年の瀬の怒濤の一週間が過ぎた。年明けも早々から忙しい。年末年始によく英気を養い、来し方行く末を振り返るよすがとしよう。

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